110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

朝日新聞こそ「平和ボケ」のチャンピオン

という記事があって興味深く拝見した。

夕刊フジフジサンケイグループの会社なんだね。

当然、朝日新聞はやり玉に上がる、またまた、ヤフコメも上位のものは朝日批判となる。

朝日新聞こそ「平和ボケ」のチャンピオン 間接的に戦争に参加していた戦後日本を「平和国家だ」と言い続けてきた
10/27(火) 16:56配信 夕刊フジ
朝日新聞東京本社

 【朝日新聞研究】
 9月30日朝刊の「声」欄に、「令和『新しい戦争の時代』の予兆」と題する、沖縄の85歳の女性の投書が掲載された。朝日新聞の投書としては異質で、注目すべきものである。
 まず冒頭で、「明仁天皇上皇さま)は在位30年の記念式典で『平成の30年間、日本は国民の平和を希求する強い意志に支えられ、近現代において初めて戦争を経験せぬ時代を持ちました』と言われた」と述べる。
 それに続く部分がユニークである。
 「私はこのおことばに不満である。象徴という難しいお立場でも、せめて『しかし世界には戦乱の絶える間がなかった』と加えて欲しかった。私ならさらにこう続けたい。『米国は正義の軍隊と称し、この間、アフガニスタンイラクに派兵。日本の自衛隊日米安全保障条約に基づき、米軍後方支援や復興支援活動をした。日本は戦争に参加した』と」
 つまり上皇さまの御言葉に、異を唱えている。そして、次の部分が最も注目できる。
 「日本国内に戦禍がなかったから『平成は平和だった』とする声が上がったが、これを平和ボケという」と明確に指摘している。何よりも「平和ボケ」と断言しているところが、まことに素晴らしい。
 ただし平和ボケなのは、平成時代に限らず、戦後一貫してそうであったのではないか。第二次世界大戦後、米国は世界中で戦争を続けた。米国に巨大軍事基地を提供する日本は、戦争に協力し続けたのであり、間接的に戦争に参加していたことは間違いない。
 その戦後日本を、「平和国家だ」「平和国家のブランド」などと言い続けてきたのは、外でもない、この投書を最上席で採用している、朝日新聞そのものではないのか。
 上皇陛下の御言葉に対しても、当時大いに称賛していたと記憶している。朝日新聞こそ「平和ボケ」のチャンピオンであるのだから、この投書者に対して、言論機関として、自社の信念を、明確に説明する責任があると思う。
 なお、沖縄に住む投書者は、現在は核ミサイルでピンポイント攻撃ができるから、「日本に、特に沖縄に集中している米軍基地がもたらす災禍に、私たちは今後、巻き込まれずに済むのだろうか」というが、日本に米軍基地があるのは、憲法を隠れみのにして、日本人が自分で自分を守ろうとしないからである。
 沖縄の米軍基地がなくなれば、その軍事的空白を埋めるために、中国の軍隊が入ってくることは、世界の歴史に照らして、あまりにも明らかである。
 ■酒井信彦(さかい・のぶひこ) 元東京大学教授。1943年、神奈川県生まれ。70年3月、東大大学院人文科学研究科修士課程修了。同年4月、東大史料編纂所に勤務し、「大日本史料」(11編・10編)の編纂に従事する一方、アジアの民族問題などを中心に研究する。2006年3月、定年退職。現在、新聞や月刊誌で記事やコラムを執筆する。著書に『虐日偽善に狂う朝日新聞』(日新報道)など。

酒井氏の論理はやはり日本も独立して軍隊を持とうというところなのかも知れない。

それには、安保条約を含めて米国とも相当の交渉が必要だろう、それを、現在の世代が望むのならばそれで良いだろう。

しかし、アメリカに間接的に加担したのならば、アメリカが受ける可能性のある様々なテロにも対峙しないといけないことになるが、そんな時に日本の中にある割合で存在する平和ボケの国民(私もその一人だと思う)は猛烈な反発をすると思うのだが、現実派の皆さんはそれ(アメリカに加担しているという非難)をすんなり受け入れるということなのだろうか?

実際、本編の論調が相当極端なところまで行ってるので、評価するには厳しい面があるようにも思う。

ちなみに、朝日新聞に掲載された投書を議論の足掛かりにするよりも、社内の社説を取り上げて批判した方が好ましいと思う。

でも、これも面白い記事ではある。