110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

佐高信・・・ 作家・清水一行が「救い」だといったソニーはもうない

 作家・清水一行が「救い」だといったソニーはもうない
11/2(月) 9:06配信 日刊ゲンダイDIGITAL
佐高信「この国の会社」


 会社の派閥争いや社長のスキャンダルを暴いてきた作家の清水一行が「ソニーとホンダがあるのは救いだよね」と言ったことがある。ソニー井深大やホンダの本田宗一郎がいることでこの国の経営者に絶望しないですむという意味だなと私は受け取った。
 人マネを嫌い、常に創造性を求めた井深は、「人と違ったことをやるのはむずかしいのではないか」と尋ねると、こう答えた。
「そう決めてしまえば、それが使命だと思うからね。むずかしくても何でも、やってのけなければしょうがない。私はあまり苦労したという気はありません。好きなことをやっていればくたびれないし、時間も忘れちゃう。そこに引っ張り込まれる人は迷惑かもしれませんがね。また、常に新しいことをやっていかないと、日本はすぐマネしますもの、ヘッヘッヘッ。一つのところへとどまってはいられないわけですよ」
 80歳を目前にして、いたずら小僧のように首をすくめたあの笑顔が私は忘れられない。
 しかし、彼は昔の彼ならず。いま、ソニーにクリエイティビティーはほとんどない。
 ゲームは堅調だが、ソニーはいまや、エレクトロニクス産業ではなく、主体は生保や金融のフィナンシャル・カンパニーである。
 希望してソニーに入り、グーグルの日本法人社長を経てアレックスを起業した辻野晃一郎は私との共著『日本再興のカギを握る「ソニーのDNA」』(講談社+α新書)で、ソニーの凋落を嘆く。
 盛田昭夫と共にソニーを創業した井深は、「アメリカのエレクトロニクスは軍需によってスポイルされる」と言い切った。そして、「私は経団連に行かないんです。経団連というのは話し合いの場で、どうやって競争しないかを決める団体ですからね」と付け加えた。
 この国には”輝ける異端”のソニーやホンダがあった。しかし、そのDNAは残念ながら消えていく運命をたどっている。
佐高信/評論家)

コメントが少ないのですべて引用できそう・・・最後のカッコと数字は(そう思う/そう思わない)

日本のいけないところは、メーカー企業が、ソフトに対して投資を十分にしてこなかったこと。買収もできる内部留保もあった。金も借りれた。でもしなかった。
結局、自分がわからないことにはチャレンジしなかったことが結果としての現在になってる。(3/0)

 

ソニーやホンダが衰退し、今後も衰退していくのは若さを失ったからだ。
井深大本田宗一郎が残した企業理念がどんなに素晴らしくても技術者が若くなければその理念を実践することはできない。
井深や本田が最初に会社を創業したのは20歳代で世界企業に拡大したのは30歳代だった。
だが今のソニーや本田は社員平均年齢が四十台半ばである。(0/1)

 

提供する商品やサービスが違うだけで、その時代に合わせた感動を提供する会社の本質は、何ら変わっていない気がします。今後ソニーがどんな形で我々を驚かせてくれるのか楽しみです。(4/0)

 

ソニーの銀行や生保って
めちゃくちゃ冷遇されてた人たちが
頑張って収益化したんだよね。
別に悪くもなんとも無い。
新しいサービスを売る事と全く別問題。(10/1)

 

ひどすぎる。中身もないし認識も古い。佐高さんはもう引退したほうがいい。(12/4)

 

この人、昔から粗探ししかしない人だからね。
評論家ってこれでも生きていけるんだね。(9/4)

佐高さんの話は、昔のソニーを知っている人にとっては、結構納得できると思う。

かつて日本の製造業にありがちだった物まね商品ではなく、独自の商品開発で世界的なブランドを築いたソニーという会社を見てしまった人にとっては、現在の姿はどうだろうかとは思う。

しかし、そういう昔のことも知らない人にとっては、昔は良くて今は悪いという回顧主義を彷彿とさせるので嫌悪感があるのかもしれないね。

ちなみに「粗探し」を非難しているコメントもあるけれども、それが評論の一つの形だよね?

それでも、肯定派が多数なのは時代性なのかな?

そして「ひどすぎる・・・」のコメントの人は、ツイートなのだろうか(文字数の制限の関係か)余りに紋切型な文章なので、本当はわけがわからないコメントなのだけれども、肯定派が多いというのは、やはり時代性なのかな?

かつて、日本がアメリカを脅かしたことがあるのだけれども、それは、今の中国の経済と(ある意味)似ているよ、しかし、もうその状況には戻れない。

今の日本の強みとは・・・今の若い世代の人から見せて欲しいとは思う。