110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

「どなたか亡くなられたんだろうなあ…」 ブックオフの100円コーナーにずらりと並んだ岩波文庫の画像が話題に

うん、これ随分前からあったことだね、別に、岩波文庫だけというわけではないけれども、私も、格安で全集を揃えたりしたことがある。

でも、BookOffの古書の比率が下がって、店舗の閉鎖がある時期増えたこともあって、品揃えは悪くなったね、東京都23区内のある地域しか私はわからないけれども・・・!

こういう記事になると、思い出した様に紙の本が売れるのかもしれないけれども、やはり、紙媒体の本は少しづつ無くなっていくのだろう。

かといって、電子書籍が一般的になっても、売れる見込みのある本しか、販売しないようになっていくだろうから、いわゆる、読書の深みというものはなくなっていくだろうね。

大量の岩波文庫の画像は、今はどうか知らないが、少し前なら、神田の古本屋に行けばお目にかかれるはずだし、珍しくは無いと思う。

それよりも、採算度外視で、何でこんな本を翻訳して売ったの?・・・と思ってしまうような、岩波文庫のラインナップの方が奇跡的で、翻訳が多少おかしくても、とにかく、あちらの知識を、一般に知らしめたというその功績は、忘れてはならないと思う。

今なら、図書館に行かないと無いような本が、文庫で手に入るなんていう、異常に教養的な時代が日本にもあったんだよね。

岩波文庫の力には及ばないけれども、講談社学術文庫の、番号が若い方(1000番ぐらいまで)も凄いね、今となっては、余り読む人もいないだろうけれども、これもいいね、これもある種の教養だと思う。

追記:そうそう、白水社文庫クセジュも面白い、一時期は古本屋でも値段が下がらなかったけれども、最近は100円棚に並ぶようになったね。

「どなたか亡くなられたんだろうなあ…」 ブックオフの100円コーナーにずらりと並んだ岩波文庫の画像が話題に
3/11(木) 17:02配信 まいどなニュース
「帯に油紙まで残ってる岩波文庫ブックオフでたたき売られてるんだが… どなたか亡くなられたんだろうなあ…」
と投稿されたツイート。ブックオフの100円コーナーにずらりと並んだ岩波文庫の画像がSNS上で大きな注目を集めている。この画像はボードゲーム愛好家のかわうそさん(@kawauso_kaizard)が愛知県豊田市ブックオフで撮影したもの。
岩波文庫に油紙のカバーが付けられていたのは1987年発刊分まで。今となってはこのタイプの岩波文庫がこれだけ大量に揃っている光景はたいへんレアだ。
かわうそさんの投稿には、SNSユーザーからせっかくの蔵書が散逸することを惜しむ声、家族が亡くなった際に大量の蔵書を処分したことがあるという声、"せどり"と呼ばれる転売行為を警戒する声などさまざまなコメントが寄せられている。
今回の投稿についてかわうそさんにお話をうかがってみた。
中将タカノリ(以下「中将」):岩波文庫が大量に入荷されていることを紹介しようと思われたきっかけをお聞かせください。
かわうそ:今回の岩波文庫に限らず、ブックオフやリサイクルショップを回っていると「誰かのコレクションが放出されたのだな」というものを時々見かけます。今回もそのうちの一つで「どなたか亡くなられたんだろうなあ…」と言うだけのツイートでした。自分もオタクですので、せっかくのコレクションなら欲しい人の元に届いてほしいという気持ちがあったとは思います。
中将:蔵書家の方が亡くなった後、貴重な書物が廃棄されたり散逸してしまう問題についてどのようにお考えでしょうか?
かわうそ:コレクションは、有名なものの合間に貴重なものやマイナーなものが混ざっているという状態が普通です。誰もがわかる貴重なものだけで揃えられたコレクションというのは少ないと思います。どこからどこまでが価値があるものなのか、どこに持っていけば正しい価値で引き取ってもらえるのか、売れば少しは遺族の利益になるのか、売るより同好の知人に引き取ってもらうほうが良いのか…それは集めてきた人が一番理解できていると思います。古書に限らずコレクションというのは場所を食いますし、価値がわからないままでは二束三文で廃棄されてしまうのも仕方ないでしょう。
なのでコレクターは万が一の時のために、コレクションの内容について書き残しておくのが一番だと思います。「故人が大事にしてきたものを、価値もわからないまま処分するのは気が重い」と、残される方にさらに負担をかけないようにしたいですね。
中将:今回の反響へのご感想をお聞かせください。
かわうそ:正直、ここまでたくさんの方に反応していただけるとは思ってもいませんでした。厳しい声も多く頂きましたが「世間ではよくある風景」の一つだったと思います。実際に遺品整理に当たられた方からのお話や遺品ではなく終活としての処分のお話もいただき、収集癖のあるオタクとして自身の終活を見つめるきっかけにもなりました。良い経験をさせていただいたと思います。ありがとうございました。
◇ ◇
かわうそさんが紹介した結果、ブックオフにあった岩波文庫は数日で大半が売れてしまったそうだ。高齢化社会ということもあり、今後も貴重なコレクションが手放される機会はますます増えてゆくことだろう。その際、周囲の人に価値が理解されないことで廃棄されてしまう物品が少しでも減ることを願いたい。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)