110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

どう考える?

孫正義氏「日本はAI後進国…衰退産業にしがみつき進化から取り残されてしまう」
7/29(月) 14:05配信 中央日報日本語版
 「日本企業の経営者の多くは、計画をつくるばかりで、ビジョンや戦略は先輩がつくったものの焼き直しだ」
 在日同胞3世であるソフトバンクグループの孫正義会長が日本企業経営者の安易な姿勢を痛烈に批判した。28日、日本経済新聞に掲載されたインタビューでだ。
 孫氏は「(日本企業経営者はビジョンや戦略に対して)あんまり真剣に考えていないんじゃないか」とし「戦前戦後のころは苦労の中からはい上がった創業者が多かった。彼らはでっかい夢を持ち、何としても成し遂げるという執念があった。だけど、サラリーマン経営者に引き継がれていき、変わってしまった」と指摘した。
 続いて「多くの大企業には一獲千金を狙うたくましい経営者がおらず、サラリーマン化している」とし「八百屋さんの方が事業への執念がある。自分の家業で頑張っただけ見返りがあり、頑張らなかったら倒産するという危機感を持っているからだ」と付け加えた。
 多くの日本大企業が停滞している理由に対しては「日本の産業界、経済界の最大の問題は成長分野の世界市場のなかでポジションを取れていないこと」としながら「衰退産業ばかりにしがみついている。だから進化から取り残されてしまう」と指摘した。孫氏はデジタル時代の経営者が備えるべき条件について「独自のビジョンと戦略を明確にできるかどうか」と明らかにした。
 孫氏は人工知能(AI)が10年後、世の中を最も変えうる3つの分野として企業のビジネスモデル、医療、交通を挙げた。
 最近、日本をAI後進国と評価したことについては「やばいと認識しなければならない」とし「日本が世界でどんどん競争力を失っているのは、進化に対して貪欲ではないから」としながら「意思決定が遅いため進化に追いつけない」と厳しく突いた。
 後継者に対しては「自社(ソフトバンク)の中からはい上がってくることもあるだろうし、ファンドの投資先の起業家の中にも優秀な人材がたくさんいる」と答えた。
 一方、孫氏は今月26日、AI投資に集中する10兆円規模の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」の第2弾をつくると発表した。これに先立つ今月4日、韓国の青瓦台(チョンワデ、大統領府)で文在寅ムン・ジェイン)大統領に会った席で孫氏は「今後韓国が集中すべきことは1にもAI、2にもAI、3にもAI」と助言したりもした。
 いつもながらコメントを読む、本記事が中央日報だということだけで、否定するコメントが見受けられるのはY!のユーザーならでは光景なのかもしれない。
 また、日本には未だ潜在力があるという方もいるが、これを製造業に絡めると先が厳しい。
 確かに、部品・素材では高精度・高品質の部品を提供しているようだが、それだけでは、大きなビジネスにはならない、というのが20世紀の日本のジレンマで川上(部品)から川下(完成品)に下って収益を上げていこうというのがかつての方針だったのだが、何十年も経ってそこに戻ってしまったとすれば厳しい。
 そもそも、製造業が3k業種として嫌われたり、いわゆる契約社員の比率が上がった時点で、設計品質はさておいて、ラインから作り出される品質はある程度犠牲にせざるを得ない、たぶん、相対的に給料の高い地域(東南アジアとか)の作業員の方が良い品質をキープするのではないのかな(国内では自動車産業で検査ミスなんて報道が増えているよね)?
 だから、AIを叫んでいるのだろうが、AIという言葉が最新語だと思っている人がいれば既に終わっているのかもしれない。
 未だコンピュータの能力が低い時代から、人間の思考を助ける手段としてAIの研究はあり、20世紀中にもAIが連呼された時期がある、もしかすると、コンピュータの関係者の間だけかもしれないっけれどもね、それでもPC愛好家が結構いたから知っている人も多いはず。
 確かに、今回のAIはその時とは大きく違い、先々には人間を凌駕するかもしれない。
 変な比喩だが、既に、チェスの世界はコンピュータに勝てないし、複雑性のゆえに、人間には勝てないとされた、囲碁・将棋の世界もプロがコンピュータに負けるようになってきた。
 そして、そのAIとはソフトウェアが中心となる。
 元来、ソフトウェアが苦手の日本に将来はあるのか、はたまた、私が介護していたこの10年ばかりに日本人は深化したのか?
 上の記事のコメントを見ていて、老人(老いた国)の強がりに見えてしまうのがちょっと厳しい。