110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

99%

4000万歩を目標にしていた歩きも3,960万歩を越え99%の達成率になりました。 歩数の記録は、2006年9月からで、かれこれ5年が経過するわけです。 やっと、本当に折り返した気分です。 4000万歩は、一つの目標でありこれで終わりではありませんが、それでも、残…

断章60~61

断章60からは、第二章「神なき人間の惨めさ」へ入る。 その断章60だが、 「第一部。神なき人間の惨めさ」これを換言すると「自然が腐敗していること。自然そのものによって」 「第二部。神とともにある人間の至福」これを換言すると「修理者が存在すること。…

断章57~59

断章57は、挨拶に意味を感じると違和感を感じるということ。 「たいへんご苦労さまでした」や「ご迷惑をおかけしないかと心配です」や「あまり長くなりはしないかと心配です」など「こんなことを言う人は、まさにそのとおりだと思わせるか、私たちをいらだた…

断章52~56

断章52「宮廷人でない人たちでなければ、宮廷人という言葉は使わない。衒学者でなければ、衒学者、田舎者でなければ、田舎者という言葉は使わない。だから、『田舎人への手紙』にそういう題をつけたのは、印刷人であるということに、私は賭けてもいい」 これ…

断章49~51

断章49はちょっと難解だ、「自然に仮面をかぶせ、仮装させる」と「王も、教皇も、司祭もなくなってしまう」それらは「賢き帝(みかど)」となるというのだ。 同様に「パリもなくなり」「王国の首都」となるのだ。 「パリをパリと呼ばなければならない場合だ…

知の編集工学(松岡正剛著)

本書は2001年初版の朝日文庫版で読む。 本書はすごい本だ、なぜなら次のような問いに具体的に解答をしているからだ、私も様々な哲学書などを読むもここまでの解答は得られない、それは、ひとえに著者の天分による。 というわけで、その問答を列挙する。 ,覆…

断章47、48

断章47 「上手に話すけれども、上手に書けない人たちがある。それは、場所や一座の人々が彼らを熱中させ、その熱がないときには見いだされないものを、彼らの精神から引き出すからである」(全文) 断章48 「ある論述のなか」で、文法や言葉の使い方の間違い…

断章41~46

断章41は、少し調べるとまさに文が途切れているらしい、しかし、面白い視点がある。 「人間は意地悪が好きである」それは、本当に不幸な人に対してではなく「高慢な幸せ者に対してである。そこをはずすと見当違いになる。なぜなら、邪欲はわれわれの動きの源…

主君「押込」の構造(笠谷和比古著)

本書は、当初1988年平凡社刊行のものに改訂増補を施した講談社学術文庫版(2006年初版)を読む。 おもに、江戸時代、主君の振る舞いに問題がある場合に家臣団が、主君を牢などに「押込」めて強制的に隠居させるという手法があった。 本書を読み始めるにあた…

人道的介入(最上俊樹著)

本書は岩波新書2001年初版のもの。 ユーゴ、ソマリア、ルワンダなど、人道的な事由を元にした軍事介入について考察するもの。 読み始めた当初は「(絶対的)正義」というものが確定できない以上は、余りにも難しい問題、解決法の提示できない問題に取り組ん…

断章40

断章40は、物事の証明について述べている、それは「ほかのことを証明するために」は「実例」を「取り上げることであろう」なぜなら、困難なことは「証明することのなかにあると信じているので、実例のほうがもっと明瞭で」「役立つように見えるからである」 …

花鳥風月の科学(松岡正剛著)

本書は、1994年淡交社刊行のもの、私は、2004年初版の文春文庫版で読む。 本書のさらに大元は、1982年の朝日カルチャーセンターで行われた「イメージの誕生」という十回連続の講義にあったようで、今からすると27年も前に、このような試みがなされていたわけ…

断章37~39

断章37は「すべてを少しづつ」と始まる、ここのところ「オネットム」という言葉の意味について考えさせられたのだが、多分、本断章がその答えなのだろう。 それは、「人は普遍的であるとともに、すべてのことについて知りうる」もし「すべてを知りうることが…

断章34~36

断章34は、人についてまわる肩書きについて述べているようだ、「詩人」や「数学者」というような「看板」を上げなければ「世間では」通用しないが、「普遍的な人(普通の人)」はそんなことにはお構いなく、必要な時に、自分の能力を示すのだ、決してこれみ…

倫理学ノート(清水幾太郎著)

本書は講談社学術文庫版で読む。 この本は異色である、倫理学について書こうとしたが、上手く纏まらないところがある、その纏まらない問題について逡巡しながら考察したことが書かれているのだ。 あまり良いたとえではないが、(倫理学というものの)楽屋裏…

断章31~33

断章31は「われわれがキケロのなかで非難するあらゆるいつわりの美には、それに感心する人があり、しかも多数ある」とある。 様々に解釈できよう「蓼食う虫も好き好き」でもありえるし、流行作家は必ずしも良質な作品であるかどうかは疑わしいでも良いように…