110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

2012-09-01から1ヶ月間の記事一覧

断章100

この「パスカル」という項目では、パスカル著作「パンセ」の各断章を紹介し、手前勝手な注釈をしている。 もし、あなたが「人間中心主義」ならばモンテーニュを読むがいい、パスカルは自然科学の筆頭でありながら、そこにはいないのだ、そして、私は、そうい…

懺悔

私は、暗い人間である。 自分の両親の介護をしつつ、その精神を探ろうとしている。 本来は、価値判断などせずに、ただただ介護をしていればよいだろうに、私の両親はこの年まで生きてきたことで、何を背負ってしまったのか、また、何を隠蔽しているのかを見…

断章97~99

この「パスカル」という項目では、パスカル著作「パンセ」の各断章を紹介し、手前勝手な注釈をしている。 もし、あなたが「人間中心主義」ならばモンテーニュを読むがいい、パスカルは自然科学の筆頭でありながら、そこにはいないのだ、そして、私は、そうい…

愛妻記(新藤兼人著)

本書は1995年岩波書店刊行のもの、私は、岩波現代文庫版で読む。 著者の愛妻、音羽信子の死を悼んで、その生活を回想風に著したもの、最後に、音羽さんが昭和31年の中国旅行へ行った際の手記も掲載され、貴重な作品であると思う。 全編、音羽さんへの愛情が…

生きるかなしみ(山田太一編)

本書は1991年筑摩書房刊行のもの、私は、ちくま文庫版で読む。 冒頭で編者は「いま多くの日本人が何より目を向けるべきは人間の『生きるかなしさ』であると思っている。人間のはかなさ、無力を知ることだという気がしている」と記す。 そして、編者が選んだ1…

不揃いの木を組む(小川三夫著)

本書は2001年草思社刊行のもの、私は文春文庫版(2012年初版)で読む。 この著者は西岡常一の内弟子である、西岡氏の文章を先日読んだので「ある共通点」があろうかと本書を読む。 その「ある共通点」とは、法隆寺は木造建築だが一千年以上持っている、コン…

断章95、96

この「パスカル」という項目では、パスカル著作「パンセ」の各断章を紹介し、手前勝手な注釈をしている。 もし、あなたが「人間中心主義」ならばモンテーニュを読むがいい、パスカルは自然科学の筆頭でありながら、そこにはいないのだ、そして、私は、そうい…

誘拐(本田靖春著)

本書は1977年文藝春秋より刊行されたもの、私は、ちくま文庫版で読む。 昭和38年(1963年)に起きた「吉展ちゃん誘拐殺人事件」についての、ドキュメントである。 本書に、推理小説の様な面白さを期待しても無駄である、それよりも、人間の生き方について考…

断章92~94

この「パスカル」という項目では、パスカル著作「パンセ」の各断章を紹介し、手前勝手な注釈をしている。 もし、あなたが「人間中心主義」ならばモンテーニュを読むがいい、パスカルは自然科学の筆頭でありながら、そこにはいないのだ、そして、私は、そうい…

断章89~91

また、細々と再開したいと思う。 断章89は習慣について記している、「習慣はわれわれの本性である。信仰に慣れる者はそれを信じ、もはや地獄を恐れずにはいられなくなり、ほかのものを信じない」そして「王は恐るべきものだと信ずることに慣れたる者」も同様…

これ面白い

電車ベビーカー論争にギャルモデル「子供優先車を検討して」 NEWS ポストセブン 9月7日(金)7時6分配信 今年3月、東京都と首都圏の鉄道会社24社が貼り出した1枚のポスターがある。そこにはこんなキャッチコピーが書かれている。 〈赤ちゃんを守るのは、みんな…

レヴィナスと愛の現象学(内田樹著)

本書は2001年せりか書房から刊行されたのだが、なんと2011年に文春文庫版として入手しやすくなった、これは事件だ、私は、きちんと新本を買った(珍しいことだ)。 本書を読んで、無理矢理「地獄少女」の設定を結びつけると様々な事が読み取れる、果たして、…

ユキの日記(ユキ?著)

本書は仮名でユキと言われた少女の8歳から21歳までの日記の抜粋、みすず書房1978年刊行のもの。 本書を編集した笠原嘉(よみし)は、精神医学関係では著名な人、だから精神病に関係のある本ではないかという先入観もあった。 しかし、それは裏切られる形とな…