110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

齢をとるということ

齢をとることとはどういうことだろうか? 最近、こんなことを考えるようになりました。 そのきっかけは、私の両親を見ていて感じたことなのですよ。 幸いなことに、両親は未だ健在ですが、二人とも80歳を超えています(後期高齢者ですね)。 しかも、公的介…

大前流心理経済学(大前研一著)

本書は講談社2007年刊行のもの。 日本の政治経済は、現在世界の情勢から見て特異な位置にあるように思われる。 著者は、世界の状況から判断して、日本も、この世界的な潮流(トレンド)に乗っていかなければならないと主張している、脱特異性ということだろ…

柳宗民の雑草ノオト(柳宗民著)

本書は、2002年毎日新聞社から刊行のもの、ちなみにリサイクル資料(書籍)であった。 本著者は、柳宗悦氏の三男であります。 そして、本書を手にしたのは、歩くときに良く見かける雑草に少し興味があったからです。 まずは、その名前からでも、少し覚えてい…

わざとらしさのレトリック(佐藤信夫著)

本書は1986年「言述のすがた」という題名で青土社より出版されたものを、表題の様に改題し、講談社学術文庫版で刊行したもの。 この著者の作品は間違いないあれば読んでいる、本作では、漱石、小林秀雄、吉行淳之介、谷川俊太郎、井上ひさし、筒井康隆、ロラ…

共同研究 パル判決書(東京裁判研究会編)

本書は講談社学術文庫版で読む。 本書は、今まで読んできた中で一番良い本だと思う、残念なのは、ただの一読では本当の深みは味わえないし、さりとて、本書の圧巻の容量を再読、再々読する力があるかという弱音もある。 終戦記念日の日に、ふと、積んであっ…

これはいけない

これも、備忘録、忘れてはいけない記事。 旧経営陣の責任追及困難 日航「コンプライアンス調査委員会」 8月17日8時15分配信 フジサンケイ ビジネスアイ 日本航空が経営破綻(はたん)した原因などを調べている同社の「コンプライアンス調査委員会」(委員長…

中高年は水がいる

防備録です。 35度以上の猛暑日では、あなたが40歳以上ならば、毎時1リットルのが水を飲みなさいということだ。 しかし、これは意外に厳しい条件のように思う。 例えば、猛暑の中、4時間歩くとして、1時間ごとに1リットルの水を飲むということはどうだろうか…

有罪者(G・バタイユ著)

本書は1971年現代思潮社刊行のもの。 無神学大全というシリーズの中の一冊である。 この著者は、なかなか理解しがたいところがあるのだが、何故か読んでしまう。 多分、言いがたい魅力があるのだろう。 本書も、当初、なかなか取り付きにくいな・・・という感覚…

「依存症」の日本経済(上野泰也著)

本書は2009年講談社刊行のもの、このような時事ものは流行り廃りが激しいのだろう、既に、105円になっていた。 早速読んでみると、日本の将来を、少子高齢化が先行で進んでいる、秋田県になぞらえて観察するところは面白い着眼点だと思う。 すなわち、秋田県…

昭和軒

最近は暑苦いので夜歩くことが多くなったのですが、夜歩くコースに気になる店があったのですよ。 それが「昭和軒」でして、比較的夜遅くになると明かりがつくのですが、それが、どうも不定期なのですよ。 ドアのところには「ラーメン」とともに「昭和メン」…

民の見えざる手(大前研一著)

本書は2010年小学館刊行のもの。 著者の日本語題名はひどいのが多いと思うのだが、本書はそのままであった、アダムスミスに引っ掛けたのだろうか? さて、日本をどうするという議論で、著者は、政府部門の縮小と、民間部門の活性化を上げている。 普段からこ…

冥途・旅順入城式(内田百閒著)

本書は岩波文庫版で読む。 岩波文庫版の本書での特徴は、新漢字、新仮名遣いになっていること、そう、余り旧字体に不慣れな身にとっては有難いことである(が、本来の作品の価値を貶めることにもなるかもしれない)。 そのようなことはさておいて、本書は短…

火葬場(朝香勝輔・八木澤壯一著)

本書は大明堂昭和58年刊行のもの。 そして、本書はリサイクル資料(書籍)であった、昭和58年(1983年)頃の火葬場の考察を、今読んで何のためになるのだろう・・・そんなことを考えると読書は出来なくなる。 ただただ、今まで興味や縁も無かった、このような事…

熱中症になる

先日8月1日(日)は、例の如く歩いたのですが、この夏の時期も大分慣れたので大丈夫と過信しましたら、やられました、比較的軽かったのが幸いして、その後は普段より遅いペースですが、完歩できました。 自分のためのおさらいですが、この時期は、)校劼鷲需…

反骨(金子光晴著)

本書はちくま文庫2006年版で、金子光晴のエッセイを集めた企画もの。 前回は、インド人から見た日本の評価(批判)であったのだが、本書は日本人による日本および日本に関する評価・批評である。 この著者は、好きな人にとっては応えられない魅力を持ってい…

喪失の国、日本(M・K・シャルマ著)

本書は文芸春秋社2001年刊行のもの、私は2004年刊行の文春文庫版で読む。 本書には興味があったのだけれども、随分昔の日本について書いてあるので、読んでみるべきかどうか悩んでいたところ、100円になってしまったので手に取ったのだ。 一読すると、すぐわ…

2010年7月までの累計

2010年7月までの累計歩数は、32,003,713歩で達成率は80%になりました。 2007年に4000万歩を目標にカウントを始めたときにそれまでの歩数累計を計上したのですが、それはたかだか15%でした。 それが、やっとここまで来ました・・・しかし、歩くことは、最後の最…

見えるものと見えざるもの(M.メルロ=ポンティ著)

本書は法政大学出版局刊行のものを読む(他にみすず書房にも別訳がある) 著者の(不慮の)死後に、当時執筆途上だった本書の草稿と、執筆のために記した研究ノートをまとめた作品。 本書にて、「行動の構造」「知覚の現象学」などの一連の著作が、本書にお…