110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

最近の事件を見て

先日、保田與重郎の「日本語録」を読んでいわゆる15年戦争との関りを考えたのだが、最近の「過労女性の自殺」の件で何かコメントを書こうとして、様々なことを考えた末に出てきたのが、この本で、著者はあまり好きでは無い人だと思うのだが敢て挙げた徳川家…

竹橋事件の兵士たち(竹橋事件百周年記念出版編集委員会編)

本書は徳間書店1979年刊行のもの。 35年以上前の本なので今ならもう少し研究が進んでいるのかと思ってwikiなど見たが残念ながら本書以上の一般向けの出版物は無いようだ。 様々な要因が考えられるが、残念ながら歴史的な事件でありながらも、その真相につい…

日本語録(保田與重郎著)

本書は昭和17年刊行のもの。 今は無いのだがBookOffの目白のお店に古い本がいくつかならんだ事があった。 その時に、読めるかもしれないと思って手にした一冊、105円と値札が貼ってあるが、売値は1.03円(税込み)なので単純比較で100倍くらいの値段で手にし…

グレン・グールド孤独のアリア(ミシェル・シュネデール著)

本書は1991年筑摩書房より刊行されたもの、私は1995年初版のちくま学芸文庫版で読む。 変な人だということは知っていたけれども、具体的にはどんな人なのか、まぁクラシックの世界は関係ないやと言ってすかしてきた。 それが、たまたま本書が安く手に入った…

停電

停電した。 10分ほどで回復したから冷蔵庫の中なんかに大きな影響はなさそう。 情報を検索すると本家本元(東電関係)は遅い。 たぶん、様々なところからの対応で更新ができないのだろう。 こういうときは、私はオヤジなのでやらないが、twitterなどは情報が…

よかったよ

プロの批評家はどう判断するかはわからないけれども、今日のオーストラリア戦は良かったよ。 今までのどちらかというと弱いチーム手こずっていたわけだから、今日の試合は敗ける確率も大きかったように思ったんだ。 まずは、多分なんやかんや言われたり書か…

三木清全集第9巻(三木清著)

本書は岩波書店1967年刊行のもの、第九巻はアリストテレスとソクラテスに関する著作を集めている。 桝田啓三郎が後記で「今日の若い世代の専門研究者たちの精緻緻密な顕微鏡的な眼で見られると、客観性を疑われるような点がないとはいえないであろうが」とあ…

古書無月譚(尾形界而著)

本書は東京堂出版平成4年刊行のもの。 古書の入札については以前何かの折に読んだことがある。 しかし、それを題材にした小説があるとは、世の中は複雑怪奇な様相である。 古書に魅せられた物の贔屓目か、本書は面白く読ませてもらった。 まぁ、残念なことは…

カセットテープ、ブームの兆し!

家にはまだあるな。 ギターの教則本についていたカセット音源が結構捨てられなくてある。 一時期、MD(!)化しようとしたが、もともと根が不精だったのでやんなかった。 そのMDってやつも見かけ無くなったしね。 時代はどんどん進んでいくわけだ。 レコードも…

隙間に潜むこと

こういうあからさまな例は珍しい(のかな?) Y!のトップにあったリンクは「小池氏 都庁は危機的状況」とあった。 実際の記事の該当するであろう文章は「弛緩(しかん)した空気は都庁にとって危機的状況だ」。 なにか妙な感じがします。 この記事を書いた人…

暇と退屈の倫理学(國分功一郎著)

本書は2011年朝日出版社刊行のもの。 題名からしてお手軽な内容かと思ったらとても重要な問題を提起していた。 暇で退屈なのはある意味平和的状況なのだからこれを超越することなく対応していくということ。 それには、「消費」ではなく「物」を受け取れるよ…

辻征夫詩集

本書は岩波文庫版。 ちょっと読んだら惹かれたので入手、詩は好んで読むわけではないのだから不思議だ。 (もう生きていたくないから) もう生きていたくないから 死んじゃおうかな と思いながら 冷蔵庫の なかみのことを考えていたのさ 卵と ハムと 林檎と …