110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

最近の事件を見て

 先日、保田與重郎の「日本語録」を読んでいわゆる15年戦争との関りを考えたのだが、最近の「過労女性の自殺」の件で何かコメントを書こうとして、様々なことを考えた末に出てきたのが、この本で、著者はあまり好きでは無い人だと思うのだが敢て挙げた徳川家康の言葉がよいのかなと思った。

 それは、「人の一生は重荷を負うて遠き道を行く如し、いそぐべからず、不自由を常と思えば不足なし、心に望み起らば困窮したる時を思い出すべし、堪忍は無事長久の基、怒りは敵と思え、勝つことばかり知って、まくる(負ける)事を知らざれば、害その身にいたる、おのれを責めて人をせむるな、及ばざるは過ぎたるよりまされり。」というものだ。

 人間は余りにも短期的な事に拘泥する、だから、様々な過ちを犯す、そして、それは年を取ればとるだけ過ちを犯すことになる。
 もし、そういうことを自分の懐に収められないならば、ものすごく悲しい一生を送ってしまうことになるだろう。