110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

群集心理(ギュスターヴ・ル・ボン著)

群集心理なる言葉を生んだ古典的名著、底本は1951年創元文庫版で、私は、講談社学術文庫版で読む。 解説にも、群集心理の位置付けについての疑問などがあるという様な事があり、厳密な意味で今日に採用できる論述なのかは評価が分かれそうだが、ごく一般人と…

昭和天皇(ハーバート・ヒックス著)

本書は2002年に講談社から刊行されたもの、現在は講談社学術文庫で読める。 特に、歴史に興味があるわけでは無いのだが、このところ、明治、大正、昭和の初期という時代、言葉を変えると「現人神」が復活した時代に興味がある。 その究極的(終末的)な事象…

歩いている時に出会うもの

最近歩きの記事を書いていないので、場つなぎですが、今まで歩いていて遭遇したものについて・・・・ 1)オレンジ色の鳥・・・野生のインコは、先日、五日市街道を歩いていたら飛んでいた、しかし、このオレンジ色の奴は、名前すらわからない、とても綺麗だったのと…

「かんたんRuby on RailsでWebアプリケーション開発」備忘録(その3)

およそ1年前にやり始めた「Ruby on Rails」は途中で挫折した形だった。 しかし、最近こっそりとやり直している。 本日は、先回足踏みをしてしまった、第5日目のgettextによる日本語表示変換をクリアできた。 ・・・少し、嬉しい。

世親(三枝 充悳著)

本書は、講談社学術文庫版、底本は1983年の「人類の知的遺産」シリーズに収録されたものだ。 主著者としての三枝氏とともに、唯識の解説の部分は「唯識とは何か?(春秋社刊)」の、横山紘一氏が著しているところがある。 唯識思想については、何冊か読んだ…

いろいろな人たち(カレル・チャペック著)

私にとっては「ロボット」の産みの親としてのイメージのある、チャペックのエッセイ集。 平凡社ライブラリー版を読む。 いくぶんくだけた感じで楽しく読むことができた。 このうちに「車輪」という題名の小論で、現在の人間なら、2本足よりも車輪のような足…

コーラン(井筒敏彦訳)

本書は岩波文庫で読むことが出来る井筒敏彦氏の口語訳版。 経典というものはこれまで読んだことが無かった、読んでみようと思ったのは、ある意味興味本位だし、翻訳を井筒敏彦氏が行ったからだ。 しかし、世界的宗教の本源には、文化の源が流れていることは…

現人神の創作者たち(山本七平著)

本書は1983年の文藝春秋社から刊行されたもの、私は、ちくま文庫版で2007年に再刊されたものを読んだ。 明治時代から昭和の終戦まで、現人神思想はそこに厳として存在していた、しかし、ふと目線をさらにずらしてみると、そこには江戸時代があり、朝廷、幕府…

生類をめぐる政治(塚本学著)

本書は1983年平凡社刊行のもの、私は、1993年版の平凡社ライブラリーで読んだ。 「生類憐み令」は変わった制度という印象が強い。 しかし、本書を読むと、必ずしもその倫理的、道徳的な視点の制度というわけではなく、その中に潜む意味があるようだ。 それら…

レトリック認識(佐藤信夫著)

佐藤信夫氏の著作は私のお気に入りです。 本書は1981年に講談社から刊行されたもの、現在は講談社学術文庫版で読むことができる。 講談社学術文庫に含まれるだけの内容がありながら、さらりと読ませてくれる。 佐藤氏の手腕には、浅学な私には丁度良いようで…

線文字Bの解読(J.チャドウィック著)

本書はみすず書房刊行1976年刊行の第2版。 クレタ島の国王ミノスによる文明をミノア文明と名付けるとする学説があるようだ、名前だけは、私も聞いたことがある、ミノタウロス(牛頭人身の怪物)の伝説もここから出てくる。 イギリスの学者、アーサー・エヴ…

2008年3月までの累計

2008年3月までの累計は、12,690,693歩で、31.7%の達成率となります。 今月は、時間的には余裕があったのですが、なんとなく気が乗らない日も多く、最低レベルでまとめた感じです。 本来は、梅、桜を探しに歩きましたし、充実の月になるはずなのですが、なか…