110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

最後の泪橋古書展

7/23、24の両日、東部古書会館で、最後の「泪橋古書店」が開催されました。 このような催事がなくなるのはさびしいものですが、時代の趨勢なのでしょう。 ただ、微力ながらこの事件を伝える者があっても良いと思いました。 東部古書会館(東京都荒川区南千住…

日本憲法思想史(長尾龍一著)

本書は講談社学術文庫版(1996年初版)で読む。 日本憲法について、戦前戦後の思想を考察するのが本書の目的。 個人としての思想については、穂積八束、上杉慎吉、美濃部達吉、マッカーサー。 そして、少しひろい問題意識として、明治憲法と日本国憲法につい…

無題

昨日、とあるイベントで、伊藤元重氏の講演を聴きました。 日本の将来についてですが、現状から考えると随分過酷な状況が予想されます。 例えば、「日本は、1992年から現在までほぼデフレギャップが続いている」「あと10年で生産労働人口が800万人減る」など…

本日の収穫

本日は有楽町でセミナーがあった帰りに神保町の古書街を覗きました。 そうすると、ありました「言海(大槻文彦著)」・・・私、以前講談社学術文庫版で見た覚えがあったのですが、ちくま学芸文庫版であったのですね。 即購入でございます。 読むかどうかは・・・・…

ドルと円(ロナルド・マッキノン、大野健一著)

本書は日本経済新聞社1996年刊行のもの。 日本は景気が悪いのに円高なんだよね、不思議だなぁ? そんな疑問を持っていたので、為替に関する本書を読んでみた、当然1996年(当時)までの考察なので現在とは少し趣が違うとは思うのだが・・・・。 さて、本書を詳細…

岩波書店と文藝春秋(毎日新聞社編)

本書は1996年毎日新聞社刊行のもの、戦後50周年を節目として、様々な事件を、岩波書店「世界」と「文藝春秋」の記事を参照しながら振り返るというもの。 まずは、岩波書店(世界)と文藝春秋に目をつけるという着眼点が素晴らしい。 そして、本書で取り上げ…

小林・益川理論の証明(立花隆著)

本書は朝日新聞出版2009年刊行のもの。 この著者の作品は久しぶりに読むことになる、氏の著作の原点である田中角栄研究もいつか読みたいと思っている。 さて、本書は2008年にノーベル賞を受賞した、小林・益川理論それ自体の解説ではない。 小林・益川理論を…

ファインマン・プロセッサ(G・ミルバーン著)

本書は岩波書店2003年刊行のもの。 昨年の事業仕分けで、世界一のスーパーコンピュータを作る事業が仕分け対象になった。 本書はそれよりもはるかに難しく、もし、実現できたら(事業仕分けどころか)とんでもないことが起こる可能性を秘めたものの話だ。 表…

民主党が日本経済を破壊する(与謝野馨著)

本書は文春新書2010年1月刊行のもの。 参議院選前に読めればよかったのだが、奇しくも、最近手に入った古本である。 現在は「立ち上がれ日本」に所属する著者だが、自民党内では政治通、経済通として一目おかれていた。 その政治に対する考えが記されたのが…

歩くひとりもの(津野海太郎著)

本書は1993年思想の科学社より刊行されたもの、私は1998年初版のちくま文庫版で読む。 この著者は全く知らなかった、題名に惹かれて少し読むとなんとなく共通点が多い、だから読んでみた。 ついに本書ではじめて「歩きながらの読書」という一章を発見した、…

そんな日の雨傘に(ヴィルヘルム・ゲナツィーノ著)

本書は白水社2010年刊行のもの、私としては珍しく新本である、それは何故かと言うと、7/11まで東京ビッグサイトで開催されていた「東京国債ブックフェア」の会場で入手したのだ。 今回は、本の種類に眼がくらんで購入意欲が沸かなかったのだが、本書だけは表…

活辯時代(御園京平著)

本書は岩波書店同時代ライブラリー版で読む。 昔、映画と音声を同期する技術が確立していなかった時代、活辯という方式(システム)があった。 そして、(活)辯士が活躍できたのは、映画が、画面+音声を同時に出せるようになる前の、わずかな期間なのだ。 …

歴史哲学講義(ヘーゲル著)

本書は岩波文庫版で読む。 実は、手元に「哲学史序論」という題名の岩波文庫があり、これもヘーゲルの同じ著作なのだ。 ただし、翻訳者が、「歴史哲学講義」は長谷川宏で、「哲学史序論」は武市健人であるのだ。 そして、翻訳者が違うと、細かい言い回しやリ…

成功はゴミ箱の中に(レイ・クロック/ロバート・アンダーソン著)

本書は、2007年プレジデント社版で読む。 ご存知の方もいらっしゃるでしょう、マクドナルドの創業者の自伝である。 特筆すべきは、クロック氏が52歳のときに創業し世界的な企業にまで高めたということだろう。 だから、日本の高齢化した人々も、新しい市場を…

われわれ自身のなかのヒトラー(ピカート著)

本書の原作は1946年に刊行されている、そして1955年に筑摩書房、そして1965年にみすず書房から翻訳版が刊行されている。 そして、私が手にしたのは1990年(第19刷)であり、息の長い著作であることが判る。 ヒトラーという言葉に脅威を感じる人は少なくなっ…

大雨での歩き

その雨は、川越市から所沢市へ県道6号線を利用して移動中にきました。 幸いなことに、関越自動車道の高架(川越市今福)がすぐ近くだったので、まずそこで雨宿りしたのです。 一安心と思っていると予想外に雨脚は強く、排水口で処理できない雨水が足元に浸透…

野上弥生子短編集

本書は岩波文庫版。 こういう類の本は図書館で借りて読むのが良いのかも知れないのだが、私は、ひたすら105円(100円)の棚に入るのを待つ。 現在は、その著者の品質と著作の価格がつりあわないというとても大変な(嬉しい)時代なのだ。 さて、本書を手にし…

2010年6月までの累計

2010年6月までの累計は31,299,800歩で、達成率は78.2%となります。 梅雨時は天候によってなかなか歩数が伸びないのですが(雨でも本当は歩けるので、本当の歩き好きな方には批判されそうです)今年は、曇天が多くそこそこ例年よりも前倒しで歩くことが出来ま…