110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

2012-01-01から1年間の記事一覧

現代英米哲学入門(岩崎武雄著)

本書は講談社学術文庫昭和51年刊行のもの、だから「現代」と書名にあるも少し前の感覚である。 本書の中心は英米哲学の定義にあり、それは「つよい理論的性格」と「つよい反形而上学的特徴」にあるとする、すなわち、自然科学的な手法のもとで哲学的考察をす…

17日&21日

双方とも、母親を歯医者に連れていく。 特に17日は天気が悪い予報だったので空を見ながら判断していた。 天敵(父親)はそういう判断力にかけるので天気予報を鵜呑みにする、だから、こういう日には外に出ないと判断する、私は、そらを見ながら、本降りには…

選挙が終わって

選挙が終わった、いや、始まりも良く分からなかったのだが・・・!! 日本国民がこれほどファッショな民族とは思わなかった。 (余り信用していないのだが)有識者が健全な2大政党制などと常識的なことを言っていたのにね? 野田さんはある程度予想していた…

建築はじめて物語(清水慶一著)

本書は大成建設(!)1994年発行のもの。 大成建設が発行所という異色なところが気に入って手にする、ただし、本としては至極まっとうで楽しいものだ。 でどころは大成建設の社内報「たいせい」に掲載されたものに大幅加筆して一冊としたもの、日本の建設の…

12/12 & 12/13

12/12は母親を車椅子に載せて歯科医へ連れていくも、自分の体調が悪くなり帰りは車椅子を押しながらも脂汗状態であった、風邪かノロウイルスか? 夕食作るときもへばって椅子に腰かけたりしていた。 他人の事だけではなく自分の管理もきちんとしなければなら…

夜のピクニック(恩田陸著)

本書は平成16年新潮社刊行のもの、私は新潮文庫版で読む。 本書は読んでみたかった本である、本屋大賞を受賞した名作ということもあるが、それよりも本書の設定、「歩行際」という高校のイベントで夜を徹して80kmを歩くというその状況が、今まで私の歩いてき…

八雲神社燃える

森高千里の「渡良瀬橋」はたまに聞いて泣くんだけれども、その一部が消えてしまった。 たしかに可能性はゼロではなかったのだ。 まぁ、なくなってから騒ぐってぇいうのが人情(エゴ)なのかもしれない。 森高の「渡良瀬川」に登場 栃木県・八雲神社が全焼 9…

つゆのひぬま(山本周五郎著)

本書は新潮文庫版で読む。 この著者は、「周五郎流(高橋敏夫:NHK出版)を読んで興味が増した、それまでには「虚空遍歴」を読んだ程度であった。 山本周五郎の作品には屈折した心境の人がよくでてくるように思う、不幸を求めているのではないかといぶかって…

12/7 & 12/8

12/7は、昨日の熱を出してフラフラだった母親の熱が嘘の様に下がったので念のために病院へ行く、もう治りかけているので大丈夫ということで処方箋もなく帰宅、ひと安心。 12/8は、熱が出たとき(12/6)に義歯も外れるというアクシデントに見舞われた母親をい…

鉄拳=振り子(備忘録)

鉄拳の「振り子」は良いですね、忘れないためにUP! http://www.youtube.com/watch?v=O26qmkHYrZs (追記)久しぶりにクリックしたら再生できなかった(2019/5/4)

12/6

一昨日(12/5)、月に一度の病院へ母親を連れて行った、いわゆる「薬をもらう」診察である。 今月は、師走なので来月の初旬は、はや正月休みとなるので6週間分の薬をもらった。 今回は、今までの内科診察だけでなく、整形外科の診察も受けることになった、とい…

歎異抄(野間宏著)

本書は昭和48年筑摩書房刊行のもの。 平和な時代が訪れると戦乱の世の中で培われた思想(親鸞の思想)が衰え歪曲され俗化されて広められてしまうことを嘆く、そして、それは著者にとっては、戦後20年以上を経過し平和な世の中になった日本にもあてはまるのも…

パチンコを止める

どこかで私は依存症だと書いたことがある。 それは、パチンコ依存症だったわけで、親の支援(介護)ストレスという言い訳を自分で捏造して、勝手気ままに散財してきた。 ただし、このままでは破滅しそうなので、ここに記すことでけじめをつけたいと思う。 た…

生きさせろ!(雨宮処凜著)

本書は2007年太田出版刊行のもの、私は、ちくま文庫版(2010年初版)で読む。 一つ前に、社会の喪失(中公新書)で市村弘正を取り上げたが、本書はさらに現実的に現代の若者の姿に肉薄する本である。 以前にも「自殺のコスト(太田出版)」を読んでいたので…

社会の喪失(市村弘正・杉田敦著)

本書は中公新書版(2005年)。 市村氏の著作を題材として提示し、それについて杉田氏と対談するという構成の本。 市村氏の個性が読み取れて興味深い一冊だ。 取り上げたテーマは「戦争・歴史・解放・自由・世界・言語・社会」であり、うかうかすると、観念的…

飯沢匡が語る狂言物語(飯沢匡著)

本書は1984年平凡社刊行のもの。 狂言を題材を、著者がわかりやすく語ってくれるもの、あまりに読みやすいので子供向けかとも思ったが、私のように、いつまでも子供(アダルトチルドレン)な者には最適な読みものである。 狂言の中の笑いについて本書は取り…

プリンタを変えた

プリントすると横縞模様が出るようになり、「これはやばいんじゃない?」と言われたのでプリンタを新調した。 場所もとるので、まず、プリンタを粗大ゴミで処分してから、池袋のビックカメラに行く。 はじめは、EPSONのある機種が良さそうだったので狙ってい…

だめだこりゃ(いかりや長介著)

本書は新潮社平成13年刊行のもの、私は、新潮文庫版(平成15年初版)で読む。 古本を読むと、故人のよさを発見してしまうことがよくある。 この著者も、自分の見てきたドリフターズのイメージから勝手に想像してきた人間像と大きく隔たった人だったことを発…

ツキの法則(谷岡一郎著)

本書はPHP新書(1997年初版)。 あなたはギャンブルをするだろうか、私は、するのだが、振り返って見ると、巨大な浪費をしていることに気づく、未だ破綻していないのは、ただただ、幸運なだけだ。 その、ギャンブルについて、大数の法則からして、勝てないも…

「判断力」を強くする(藤田晃治著)

本書は講談社ブルーバックス。 立ち読みするとなんとも悩ましい始まりかたではないか、自分の人生の分岐点での判断の仕方では、もしかするとセレブになっていたかもしれない、その判断のためのいくつかの指標を記すなどというなどというような趣旨が書いてあ…

Linux環境が深まる

先日、Linux(ubuntu)を壊れかけのPCにインストールして悦に入っていたのだが、やはり動作が不安定なので、中古のPCを買ってきてインストールしてみたところ、思ったよりも具合がよい。 ただし、LAN接続が有線なのでめんどくさいと思っていたところ、ただいま…

エコロジストのための経済学(小島寛之著)

本書は、東洋経済新報社2006年刊行のもの。 経済学で環境問題を取り扱うことは難しいことのようだが、著者はそれに取り組むとともに、経済学に詳しくない人にも理解できるようにと本書を著した。 しかし、やはり難しい課題のようで、経済というものが、人間…

宮殿をつくる(高尾亮一著)

本書は求龍堂昭和55年刊行のもの、本書の元になるのは、雑誌「プレジデント」昭和53年6月号から翌年8月まで連載されたもの。 そして、本書はまさに宮殿を作る話であり、それは日本の話だ、それは戦争で焼失した皇居の再建ということだ。 本書の冒頭には、日…

久しぶりにLinux環境になる

手持ちのHP製PCが調子が悪くなったので放置しておいたのだが、久しぶりに、触ってみたら、やっぱり調子は悪い、どうもグラフィックボードがおかしくなったのだと思う。 修理しても結構しそうだし、このまま捨てるのも惜しいので、紆余曲折の末、Linux、Ubunt…

<子供>のための哲学(永井均著)

本書は講談社現代新書(1996年初版)のものを読む。 私より年上だが比較的若い哲学者である本著者を、はずかしいことながら見くびっていた、それは、著作の題名があまり哲学らしくないように思ったからだ(「翔太と猫のインサイトの夏休み(ナカニシヤ出版)…

丁稚(花登筐著)

本書は日本文芸社昭和47年刊行のもの奥付には発行所印をおしてあり古さを強調している。 花登筐といえば、テレビの脚本を上げる事ができる、子供の頃はなんとなく再放送(細うで繁盛記)もので氏の名前を目にした記憶がある。 本書も書名からして、大阪商人…

ユダヤ人(J・P.サルトル著)

本書は岩波新書版で読む。 ユダヤ人というだけで差別を受ける、その最も悲惨な例がアウシュビッツである。 本書は、そこに潜む問題を考察しているもの、実存主義、社会主義という思想傾向が見えるので、敬遠される人もいるだろうが、その前提としての人間の…

科学と方法(ポアンカレ著)

本書は岩波文庫版で読む。 本書は哲学であろうか、どうもそのように読めるのだ。 原書は1908年に刊行されたから、未だ、哲学色が残っているのであろうか。 著者は、最後の「総括」という章にて、本書の目的は学者が研究するために選び出す題材を選ぶための指…

天馬空をゆく(神坂次郎著)

本書は昭和63年光風社出版刊行のもの、私は、新潮文庫版で読む。 「金谷道人御一代記」という絵巻物風の自伝がある、これを底本として、現代人に分かるように著してくれたのが本書である。 この金谷上人という主人公だが、相当生臭い坊主であり、風狂と自称…

壁を破る言葉(岡本太郎著)

本書はイースト・プレス2005年(初版)刊行のもの、この本は岡本太郎氏の語録であり、また、すぐ読める本でもあるので、ここに取り上げるべきか悩んだが、本書におさめられた一つの言葉が気になったのでとりあげた。 それは、芸術という章立ての中にある 「…