110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

九重親方が亡くなる

テレビでしか見たことがない人だというのに妙に寂しい。 大変失礼な見解だが都知事選の結果よりも重い。 元横綱千代の富士の九重親方が死去 がん転移で闘病 日刊スポーツ 7月31日(日)18時45分配信 九重親方(第58代横綱・千代の富士)(写真は2014年9…

市場・知識・自由(F.A.ハイエク著)

本書はミネルヴァ書房1986年刊行のもの。 副題に「自由主義の経済思想」とあるが、そもそも自由主義とは何なのだろうかという事からして簡単ではなかった。 そして、それに関連して個人主義の定義が出てくる、これが冒頭の論文だ。 そして、それを補完する形…

中村紘子さんが亡くなる

以前は、日本人は体格的に外国人に比べて劣っているという理屈が通っていた時がある。 中村さんは手が小さいかったのだ。 オクターブに届かなかったということを聞いた覚えがある。 でもその欠点を克服して世界的なピアニストになった。 また、彼女のエッセ…

備忘録3

会社の寿命30年なんて説もあったが結構感慨深いものだ。 いつの日かMSがどうかなってしまうなんてことはないだろうな? 可能性はゼロではないな。 時価総額13兆円が幻に 米ヤフーの栄光と衰退、22年の歴史 Forbes JAPAN 7月27日(水)17時30分配信 最盛期のヤ…

備忘録2

これも気になっていたところ。 やくさんの世代に近いからだろうか?私は共感するのだが、コメントを見ると、反対派では、ゲームをするのは自由、迷惑をかけるのであれば問題、人の行動を全否定するのは「大問題」という趣旨の意見が結構あった。 これは、予…

備忘録

残酷さが吹聴されているが、もっと深刻な問題が隠されている。 本人の気質もあるが様々な要素が彼をそこに追いやったという仮定もできる。 殺そうとは思わなかったが、私も被介護者が(たった?)二人いたときに父親を殴ろうと思ったことは正直言ってある。 安…

良い経済学 悪い経済学(ポール・クルーグマン著)

本書は1997年日本経済新聞社から刊行されたもの、私は2000年刊行の日経ビジネス人文庫版で読む。 一応経済学部を出ているので、詳しくはないが経済学の基本的な考え方ぐらいは知っているつもりだった。 しかし、その自負は崩れ去った。 それも20年も前に出て…

大橋巨泉さん死去

「大橋巨泉さん死去 82歳 がんで闘病」と見出しがあった。 本人の身近にいたわけでないので本当の暮らしぶりは分からないが、端で見ていて、この人ぐらい自分の才能で生き抜いた人を見たことが無い。 芸能界は人脈の世界だと思うのだが、この人が人に媚びた…

山口敏夫さんが出ている

今回の都知事選に山口敏夫さんが出ている。 報道関係では、ほぼ黙殺だがもっととりあげられても良いように思う。 鳥越さんも「このままではいかん」と思っただろうが、そういう意味では、今回の山口さんの行動はフォローされても良いのではないか。

日本イメージの交錯(山内昌之・古田元夫編)

本書は東京大学出版会1997年刊行のもの。 歴史に関わるものは日々進歩する。 本書で取り扱われたのは、日本とアジア太平洋諸国の間の歴史のまさに交錯をとりあつかったものだ。 1997年前後の見解を2016年の現在の地点で取り上げるのは如何なることなのかと批…

ウパデーシャ・サーハスリー(シャンカラ著)

ヒンドゥー教の哲学者シャンカラの著作岩波文庫版で読む。 解説にあるのだが、シャンカラはプラフマン(梵)とアートマン(我)の一致、批判を承知で書けば神と人間は同じだと説いているのだ、真っ先にキリスト教からクレームがきそうだ。 これも本書中に散…

定本犯罪紳士録(小沢信男著)

本書は1980年筑摩書房刊行のもの、私は加筆訂正されたちくま文庫版(1990年第1刷)で読む。 現代の犯罪は不可思議だ、動機も何もわからんではないかなどと思いつつ本書を読んでいた。 でもしばらく読んでいて、その事件の起きた時もやはり不可解だったので…

永六輔さんご冥福をお祈り致します

永六輔さん死去…放送作家・作詞など多方面活躍 読売新聞 7月11日(月)13時37分配信 草創期のテレビ界で放送作家として活躍し、「上を向いて歩こう」をはじめ多数のヒット曲を作詞するなど多方面で才能を発揮した永六輔(えい・ろくすけ、本名・永孝雄=えい・…

不謹慎ながら

今回の参議院戦はパスした。 EURO2016の決勝に目が行ってしまった。 野党に明確な論点が無いので現行与党が勝つのだろう。 改憲の話題が出ているところは気になるところだ。 わが国自体(比喩的だが)老いたので動きが鈍くなった。 私も鈍くなった。

隠者の夕暮れ・シュタンツだより(ペスタロッチー著)

本書は岩波文庫版で読む。 キリスト教の信仰を柱に教育に全身を傾け取り組んだ著者の著作である。 私は、教育者ではないので、ひとつの参考として読んでいた。 だから、ここに書くようなことは何もなかったのだ(良い作品ではあることは事実だけどね)。 とこ…

未踏(岡崎慎司著)

本書はKKベストセラーズ刊行のもの。 古本ばかり読む私もあの岡崎が著したのなら定価で買って読むことに抵抗はない。 文章は間違いなく下手くそだが、内容は事実の裏付けがあるから間違いなく面白い。 さて、次のシーズンで岡崎は活躍できるのか、未だ足りな…

断章132~134

断章132 「私の思うには、カエサルは、世界征服をして楽しもうとするには、年を取りすぎていた。そんな楽しみは、アウグストゥスとかアレクサンドロスに向いていた。彼らは、止めることがむずかしい若者だったのである。だが、カエサルはもっと大人のはずで…

サン=テグジュペリの言葉(山崎康一郎訳編)

本書は彌生書房1973年刊行のもの、私は1990年(新装版)で読む。 「星の王子様」を読まれた方は多いだろう。 でもその他にも素敵な作品は多くその中から抜粋された珠玉といってよい断章を綴ったもの。 一つ抜粋しよう。 不十分な言語だけが人間をたがいに対立…

断章131

断章131 倦怠。 人間にとって、完全な休息のうちにあり、情念もなく、仕事もなく、気ばらしもなく、集中することもなしでいるほど堪えがたいことはない。 すると、自己の虚無、孤独、不足、従属、無力、空虚が感じられてくる。 たちまちにして、彼の魂の奥底…

岩波文庫の楽しみ

最近、近くのBookOffで岩波文庫のカバーの無い奴が108円でたくさん出た、これを機縁といろいろ買ったのだが、これがなかなか様々な楽しみができておもしろい。 一例として、ベルクソンの「思想と動くもの」という表題でたしか1冊で出ていたものがあるのだが…

考えさせられる事

引退ということは「いつか」あることだし、彼ならそれを理性的に処理するだろう。 合わせて記載された「名声」についての含蓄のあるコメントは素敵だ。 ポール・サイモンさん、引退を示唆 米紙インタビュー AFP=時事 6月30日(木)11時34分配信 名曲「サウ…

断章126~130

断章126 「人間の描写。 従属、独立の願い、不足。」(全文) 断章127 「人間の状態。 定めなさ、嫌気、不安。」(全文) 126、127について、いやはや的確だ。 断章128 「執着していた営みから離れることから起こる困ったこと。一人の男が、楽しく夫婦生活を…