110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

2010-12-01から1ヶ月間の記事一覧

2010年12月までの累計

2010年12月までの累計は、35,881,827歩で、累積達成率は89.7%となります。 単純に歩くということも、実は道楽なわけでして、例えば、今月は頑張って3600万歩(達成率90%)も目指せたわけですが、いろいろと予想外な事がおこるものです。 まぁ、先月までの疲…

もの・こと・ことば(廣松渉著)

本書は勁草書房1979年刊行のもの、現在はちくま学芸文庫版で読めるはずだ。 本書の内容は帯にあるように「事的世界観の構図を提示するだけでなく言語の持つ存在論的位置付を明らかにし意味の意味の乱脈を解きほぐす。」ということになる。 普段何気なく使っ…

シンボル形式の哲学(カッシーラー著)

本書は岩波文庫版で読む。 読むといってもずいぶんと時間が掛かった。 大著なのだ、しかし、それ相応のものであることは間違いない。 著者は、シンボル形式という発想で、自然科学、数学や物理学と哲学の(再度の)橋渡し(昔は、哲学も自然科学も哲学として…

クリスマス・カロル(ディケンズ著)

本書は新潮文庫版で読む。 ディケンズの文章(本当は原文で読めればよいのだろうが)に酔うか、その話に酔うか、はたまた、「おとぎばなし」として、批判的に読むのか(本日に限ってはお勧めはしないが)は、あなたの自由だ。 しかし、クリスマスに何もする…

経済政策を売り歩く人々(ポール・クルーグマン著)

本書は1995年日本経済新聞社より刊行のもの、私は、2009年初版のちくま学芸文庫版で読む。 本書は、70年代から90年代にアメリカの政策に影響を及ぼした経済学説を、著者が検証・批判していくと言うもの、その中には有効性が疑問視されたり、全く効果を持たな…

欲望の現象学(ルネ・ジラール著)

本書は法政大学出版局刊行のもの。 この著者の作品には人間の本質についての考察があるように思う。 本書では、セルバンテス、スタンダール、ドストエフスキー、プルースト等の作品を元に、(人間の)欲望とその本質的なものを探求するものである。 と書いた…

社会科学と社会政策にかかわる認識の「客観性」(マックス.ヴェーバー著)

本書は岩波文庫版で読む。 「アルヒーフ」という論文誌に掲載された論文であり、本誌の編集者である著者による編集指針ともとれる文章である、しかしながら、表題の如く社会科学というものの特徴をよく捉えており、いたずらに理想主義に陥らない立場を貫くと…

生きられる時間(E.ミンコフスキー著)

本書はみすず書房刊行のもの。 哲学から発生してそれを精神病理学に反映させること、もしくは、精神病理学から哲学へフィードバックすることという関連性は、特に最近の自然科学としては難しくなってきているように思う。 現在であれば、精神病と認定された…

靴の新調

最近はおよそ1年周期で靴を新調しています、理由は明快で、1年程度で靴底がかなり消耗し、靴中に水が漏ってきたり、足やひざへの負担が大きくなってくるので、はっきりと「お替え時」を自覚するようになるからなのですよ。 そうすると、いそいそと「歩人館(…

イソップ寓話集

本書は岩波文庫版で読む。 岩波文庫の面白さというものが最近わかってきた、他の出版社に比べて垢抜けていないし、翻訳ものでも何か違和感を感じるし、そもそも古臭いところもあって読みずらいし・・・・と難点はたくさん上げられる。 しかしながら、本書もその…

戦後日本政治史(田中浩著)

本書は講談社学術文庫版。 政治は、多分皆さんも興味がおありでしょう、私も、一度戦後の政治の流れを知りたかったので、とりあえず本書を読んでみた。 本書は、戦前の自由主義運動についての叙説を序章として軽く触れながら、戦後から本書の発刊時点1996年…

神の慰めの書(M・エックハルト著)

本書は講談社学術文庫版で読む。 親鸞が没した年にエックハルトは誕生したということだ、これは、単なる偶然なのだが、本書を読んでいて、先日読んでいた歎異抄・・・親鸞との共通点を思わず探っていた。 両者ともに神、もしくは阿弥陀仏の力(はからい)に絶対…

ザ・ベロシティ(ディー・ジェィコブ/スーザン・バーグランド/ジェフ・コックス著)

本書はダイヤモンド社2010年刊行のもの(最新刊は久しぶり)。 仕事の関係もあって、TOC(制約理論)については、ゴールドラット博士の「ザ・ゴール」から殆どのシリーズを読んだと思う。しかし、今度は著者も変わり(ただし主力はAGIゴールドラット・インス…

エピクロス

本書は岩波文庫版で読む。 エピクロスの教説と手紙を収録したもの、ディオゲネス・ラエルティオスの「エピクロスの生涯と教説」という文書の中に、エピクロスの手紙や教説、断章が含まれていたので現代までその内容が残ったのであった。 エピクロスというと…

シャドウ・ワーク(I.イリイチ著)

本書は岩波現代選書版で読む。 本著者、本書名ともに良く引用されたもので以前より知っていた、今回はよい機会にめぐり合えたので読んでみた。 「シャドウ・ワーク」とはということは今更ながらの愚問ですでにご存知の方も多いことだろう。 私も、本書ほど系…

ピカソ「ピカソ講義」(岡本太郎・宗左近著)

本書は1980年朝日出版社刊行のもの、私はちくま学芸文庫版で読む。 本書は岡本太郎氏がピカソに関する講義をするという趣旨で、その相手役が宗氏のようだ。 ただし、本書を読むとわかるが、ピカソを話の種にして岡本太郎氏の芸術観を開帳しているという感じ…

2010年11月までの累計

2010年11月までの累計は35,176,341歩で、達成率は87.9%となります。 例年、9月~11月まで、少し目標歩数を多めにしていますが、今年も何とか達成できました。 また、ここ数年来参加していた「スリーデーマーチ(11月に開催)」というイベントに参加しません…

人間中野正剛(緒方竹虎著)

本書は昭和26年鱒書房刊行のもの、私は中公文庫版(昭和63年初版)で読む。 中野正剛という人がいた、第二次世界大戦のさなか東郷内閣に対してその戦争の欺瞞を突いた人だ。 しかし、反面、開戦賛成論者でもあり、ファシズムを肯定していた人でもある。 こう…