110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

もの・こと・ことば(廣松渉著)

 本書は勁草書房1979年刊行のもの、現在はちくま学芸文庫版で読めるはずだ。

 本書の内容は帯にあるように「事的世界観の構図を提示するだけでなく言語の持つ存在論的位置付を明らかにし意味の意味の乱脈を解きほぐす。」ということになる。

 普段何気なく使っている言葉もよく考えてみるといろいろな矛盾に気づく、ただし、よく考えなければ一生気づかなくとも生活が滞ることはない(決して)。
 それでも、その変なことに興味を持つ一群がいて、そこにはまり込むことがある。
 そうなると大変だ、今まで何気なく聞いていた言葉が、いちいち気になる。

 例えばどうだ、人間とは何だ?・・・「お前のことだ」と指差すのは堪忍して欲しい。

 小学校のころ国語の時間に先生が「わからないことがあれば質問しなさい」というと、みんなが手を上げて質問をするので、自分も手を上げた。
 何人かが指名された後に、自分の順番になった、そこで曰く「雑誌って何ですか?」

 教室がどよめいた、ほかの生徒は「ほら、少年マガジンだとか、少年ジャンプとか言うやつだよ・・・」と呆れられたのだが、これは上記の「お前のことだ」なのだった。
 さて、雑誌とは何なのだろう?
 さすがに先生は、何か察したのだろうか、こう言った「雑物における書籍のこと」・・・このときは恐れ入った。

 本書とは関係ないほうへ脱線した、さびしいクリスマスだ。