110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

2009年6月までの累計

2009年6月までの累計は、 22,580,264歩で達成率は56.5%になります。 梅雨の影響を心配しましたが、それ程のことはありませんでした。 逆に、来月からの夏シーズンが少し気になります。 毎回、この時期には書くのですが、夏を乗り切ると歩数が伸びます、体力…

ことばについて考える(川本茂雄著)

本書は、当初日本能率協会刊行の月刊誌「IE」に掲載された対談・鼎談のうちから選択したものを、講談社学術文庫版として出版したもの(1979年) 本書は、とても良い本だ、対談の相手も良い人選で、全く隙が無い。 そして、「ことばについて考える」というタ…

生命科学の先駆者(篠原兵庫著)

本書は講談社学術文庫版1983年版、興味のある方は探してみて欲しい。 この時期は、既に既刊の書籍の文庫化ではなく、全くオリジナルな企画で出版したりしていることがある、本書もそのうちの1つのようだ。 さて、本書は、生命科学に貢献した、3人(ポプキン…

ファウスト(小塩節著)

本書は1972年日本YMCA同盟出版部刊行のもの、私は講談社学術文庫版で読む。 最近、講談社学術文庫の楽しみ方を覚えてきた、このシリーズは、一発もので消える(絶版)ものが結構多いので、(古本屋で)見つけたときに、もし買えるなら(多分500円程度)即購…

宇宙のエンドゲーム(フレッド・アダムス、グレッグ・ラフリン著)

本書は、2002年徳間書店より刊行されたもの、私は、その後ちくま学術文庫版化したものを読む。 無限に近く「大きいもの」や「小さいもの」を考えることは殆ど不可能だという趣旨のことを、どこかに書いてあったような気がする。 宗教などの教理も、無限に近…

リヴァイアサン(長尾龍一著)

本書は1994年初版の講談社学術文庫版。 本書は、帯にある通り、ホッブス、ケルゼン、シュミットという思想家の「国家論」を中心に、歴史的な考察(いや、現代への投影と言う方が私的には良いと思う)。 この手のジャンルは苦手で避けてきたが(皆さんも)今…

テアイテトス(プラトン著)

本書は岩波文庫版で読む。 本書で扱われているのは「知識」についてだ。 それを、対話しながら探っていくのだ、最近、その中に推理小説の様な面白さを感じるようになった。 (推理小説は多数読まれているのだから、プラトンを読む人も増えて良いのではないか…

私の個人主義(夏目漱石著)

本書は講談社学術文庫版で読む。 ここで表題にある「個人主義」とは、現代の考え方にも近いように思う。 本書は、著者が行った、5つの講演を元に作成されたのだが、この中で「ロマン主義」と「自然主義」というものを対比させているところがある。 前者は、…

自転車の違反

歩く(私)には、自転車が天敵だ、こんな記事があったので忘備録としてのせる。 東京都道路交通規制が7月1日から一部改正され、“手で傘を差しながら”、“携帯電話を使用しながら”などの自転車運転が禁止される。そんななか、ネットマーケティングのアイシェア…

乃木将軍と日本人(S・ウォシュバン著)

本書は、1931年創元社刊行のものを改題して、講談社学術文庫版として出版されたもの。 たぶん、古本屋を探さないと入手できないはず。 本書は、奇しくも、前回「虜人日記」と対をなしてしまうもの。 明治の日本人(軍)に対して尊敬をした外国人が存在したの…

虜人日記(小松真一著)

本書は1975年筑摩書房刊行のもの、私は、ちくま学芸文庫版で読む。 本書は、山本七平氏の「日本はなぜ敗れるのか」のベースとなった本であり、第二次世界大戦、終戦直前のフィリピンに、民間人として(実際、表面的には技術職として将校待遇だが)見た、その…

生命の多様性(E.O.ウィルソン著)

本書は1995年岩波書店から刊行されたもの、私は2004年初版の岩波現代文庫版を読む。 生物の棲む世界は、とても精緻に組み立てられている。 本書の様な本を読めば読むほど、もの凄く良く考えられたシステムなのだ。 それを考えると、本当に神は存在するのでは…

日本語の変遷(金田一京助著)

本書は1949年日本放送出版協会から刊行されたもの、現在は講談社学術文庫版で読める。 そんなに古い本を今読んでも、新しい言語学により変わってしまったところもあるのではなかろうか? そんな事を考えながらも、古い本を読むことを覚えてしまった。 そして…

コーヒー・ハウス(小林章夫著)

本書は、1984年駸々堂出版より刊行されたもの、現在は講談社学術文庫版で読める。 17世紀の英国ロンドン出現した「コーヒー・ハウス」は、政治・経済・文芸・流行・そしてジャーナリズムの一つの拠点であった、それも、どちらかというとアンダーグラウンドな…

ドイツ古典哲学の本質(ハイネ著)

本書は岩波文庫版を読む。 詩人ハイネが哲学に関する著作を出していたとは、実は知らなかった。 そういう本に出合えたので、読んでみる。 本書は、その執筆当時の思想としては、ヒューマニズムの立場にあったということだが、その後、その思想的なものは変化…

反=日本語論(蓮實重彦著)

本書は1977年筑摩書房刊行のもの、私は1986年初版のちくま文庫版を読む。 もう30年以上前の著作だが、日本語を考えるのには格好のテキストだと思った。 「音声中心主義」の西欧言語・文化は、差別と同一化の社会であり、そこには、冷酷なまでの格差が内在し…

近代科学の誕生(H・バターフィールド著)

本書は講談社学術文庫版で読む(現在では意外と入手は難しいかもしれない)。 私にとって、本書は数奇な出会いである。 もともと、本書は上下2分冊であったものを、まず上巻がバラで安く古本屋にあったので手に入れた。 内容的には、小説の様に結末を読む必…

ノヴム・オルガヌム(ベーコン著)

本書は岩波文庫版で読む。 本書は、徹底的な歴史(過去)の否定だ、過去の悪しき工法で築き上げた文化の誤謬を正すことにより、より早く、正しく発展させる。 これは、奇しくも「二〇世紀精神病理学史(渡辺哲夫著)」の過去を失った事による、社会の暴走と…

二〇世紀精神病理学史(渡辺哲夫著)

本書はちくま学術文庫版で読む。 20世紀の人は精神的に病的・・・いや病気である。 いや、病気ではなく、それ以前の時代と隔離されてしまっている。 そこに、異常な世界が現出する。 例えば、仕事でも何でも、行き詰まることがある、その時に、今までのアイデア…

2009年5月までの累計

2009年5月までの累計歩数は、21,923,338歩で、54.8%の達成率になります。 連休のあった序盤で、かなり歩数を伸ばしたのですが、途中で歩数の余裕を作りすぎて驕りが出たのでしょう、最後は平凡な記録に終わりました。 さあ、来月は、短いかもしれませんが梅…