110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

リヴァイアサン(長尾龍一著)

 本書は1994年初版の講談社学術文庫版。

 本書は、帯にある通り、ホッブス、ケルゼン、シュミットという思想家の「国家論」を中心に、歴史的な考察(いや、現代への投影と言う方が私的には良いと思う)。

 この手のジャンルは苦手で避けてきたが(皆さんも)今後の日本を考えるのであれば、本書とは言わないけれども、何か知識を仕入れなければいけないのではないか?
 それも、何かとても心地よい形体だが「意図的(政治的)に作られたもの」は避けなければいけない・・・それは、単なる毒でしかない。

 国家というものは、権力だ、いかに国民のためとはいえ権力だ、だから、税金を払ったりするわけだ。
 そして、人間は本来(比喩的な意味も含めて)暴力的なものだ、だから、そこに「法」がある。
 それぞれの、国民は国家とどういう関係で接していくのか、これは、今後とも重要な意味を持つ。

 まぁ、そういうことは除いても、本書の最後にある付論「国家の未来」は、立ち読みしても面白いと思う。