110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

将棋の起源(増川宏一著)

本書は1996年刊行、平凡社ライブラリーのオリジナルな著作。 本書を読んだ後、wikipediaも見てみたが、将棋はインドを起源にしたゲームが、東南アジアを経由して日本に持ち込まれたものがオリジナルらしい。 イメージ的には、中国や朝鮮から渡ってきたという…

マルクスのために(ルイ・アルチュセール著)

本書は平凡社ライブラリー版で読む。 本書の底本は、1968年人文書院刊行の「蘇るマルクス」というものだ。 さて、すでに、マルクス主義なるものは終わってしまっているという風潮が強いと思う。 私も、何十年も昔に、大学の経済学部にいたころ、マルクス経済…

魔が差す時

面白い事例だ。 岐阜市立女子短大生6人、フィレンツェの大聖堂壁に落書き 6月24日20時37分配信 読売新聞 岐阜市の市立女子短大(松田之利学長)は24日、学生6人が今年2月に海外研修旅行でイタリア・フィレンツェ市を訪れた際、13世紀から15世紀にか…

ハイゼングルクの顕微鏡(石井茂著)

最近は、私的な志向として(少し)重い著作が多いので、少し気を抜いて・・・ 本書は、2006年日経BP社刊行のもの、ハイゼンベルクの「不確定性原理」は、私のような凡夫には有難い言い訳でもある、いわく「科学にもわからないことがあるさ」 その極が、不確定性…

ギリシャ文化の深層(吉田敦彦著)

本書は国文社1984年刊行のもの、古本屋で安価に手に入れた。 本書のようなジャンルは、流行廃りが無いので、興味があればどのようなタイミングでも読むことができる。 以前、このギリシャ文化の時代、特に、神話については、ただただ荒唐無稽のものと思って…

戦争における「人殺し」の心理学(デーヴ・グロスマン著)

本書は1998年原書房刊行のもの、現在はちくま学術文庫版で読むことができる。 非常に抵抗感のある題名の本だが、読んでみると、その(社会的な)重要性に気づく著作であることがわかる。 第二次世界大戦までは、前線に赴いた兵士のうち80~85%は、相手に向か…

論理の構造(中村元著)

本書は青土社より2000年に刊行された。 実は、本書は、幾分見栄で、以前に買ったものを、読まない(読めない?)ままになっていたが、今回、やっと(とりあえず)読み終えることができた。 上下巻で1000ページを超える大著で、そのうち、上巻は2回ぐらい読み…

パソコンを新調する

パソコンを新しく買いました。 HPのpaviloion dv3000というモノです。 どこかのレビューに「作りは悪い」と書いてありましたが、そのとおりでした。 まぁ、多少筐体のつなぎがズレていても、パソコンでは実害がないでしょうが・・・。 確かに、優れもの片鱗を覗…

不死のワンダーランド(西谷修著)

本書は1990年に青土社から刊行されたものを、講談社学術文庫版化するにあたり、全体のボリュームを削ったものを読んだ(講談社学術文庫版は1996年)。 氏の著作では「戦争論」などにも興味があるのだが、残念ながらまだ読んでいない。 題名からして、何か非…

第15回東京国際ブックフェア

第15回東京国際ブックフェアが東京ビックサイトで開催されます。 期間は、7/10~7/13まで、一般公開日は、7/12(土)、13(日)です。 開催中は、少し安く本を買えたりするんですよね。 ご興味のある方、入場券の入手などついては、http://www.bookfair.jpを…

三つのヘーゲル研究(T・W・アドルノ著)

本書は1986年河出書房新社刊行。 それに、大幅に手を加えたものをちくま学術文庫版で読むことができる。 さて、以前ハイデッガーなどに興味を持っているなどと書いていたことを思うと、(大変)矛盾するようだが、現在、アドルノは気になる存在だ、同時期の…

デカルト的省察(フッサール著)

本書は岩波文庫版で読む。 ここのところ、哲学の基本的な問題を取り扱う本に良く出会う様になった。 多分、それは、今まで、過去に語られたの哲学(思想)はそれだけ程度の低いものという先入観や誤解が少しずつ解消されてきたからなのかも知れない。 (少し…

赤と黒の誤訳について

こんな記事が出た(産経新聞)。 光文社古典新訳文庫から昨年刊行されたスタンダールの『赤と黒』について、誤訳が数百カ所にのぼり、全面的な改訳が必要だと批判する書評が、スタンダールを研究する専門家でつくる日本スタンダール研究会の会報に掲載された…

素敵なブルです。

余りに素敵なので、こっそり画像を撮らせてもらいました。 とても綺麗なブルです。 とあるお宅のガレージにありました。

素朴な疑問

私は、最近、良く国道20号~日野橋~(多摩川沿い)羽村堰~拝島駅というコースを歩くのですが、一つ気になる事があるのですよ。 それが、この画像で、ゴミ出しの時などにカラスにつつかれないように上から掛けるネットがお家の上に掛かっているのですよ。 …

記号論入門(U・エコ著)

本書は而立書房1997年刊行のもの、この出版社はエコの著作を多数訳出しているようだ。 記号論については、同氏の著作で、岩波書店から出版されているものもあるが、なかなか、(安価に)入手が難しいので、いろいろ探していたら、本書に出会った。 とはいえ…

探求2(柄谷行人著)

本書を講談社学術文庫版で読む。 探求1からの自-他問題をさらに視点を変えたり、論旨を延長したりして、その思索を深めている。 ここでは「特殊(個)と一般(類)」という一般に考えられる分類に対して「単独と普遍」という、別の切り口で、論旨が進む。 本…