110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

#旅行

鉄拳=振り子(備忘録)

鉄拳の「振り子」は良いですね、忘れないためにUP! http://www.youtube.com/watch?v=O26qmkHYrZs (追記)久しぶりにクリックしたら再生できなかった(2019/5/4)

実存主義(松浪信三郎著)

本書は岩波新書1962年刊行のもの、定価130円、私は55円で古本屋から購入、これは安いんだか高いんだかよくわからない(50年前の本だ、感慨深いな)。 確か、プロフィールに実存主義なる言葉を書いた記憶がある、しかし、本当の意味での実存主義とは何かとい…

誘拐(本田靖春著)

本書は1977年文藝春秋より刊行されたもの、私は、ちくま文庫版で読む。 昭和38年(1963年)に起きた「吉展ちゃん誘拐殺人事件」についての、ドキュメントである。 本書に、推理小説の様な面白さを期待しても無駄である、それよりも、人間の生き方について考…

質屋の蔵(吉井民子著)

本書は昭和52年みやま書房刊行のもの。 函館にあった老舗の質屋「外山質店」の娘として育ったその体験を随筆として描いたもの。 今、調べると、その「外山質店」も暖簾分けされた「吉井質店」も検索すると出てこない、その消息を心配しつつも、本書のように…

弥縫録(陳舜臣著)

本書は読売新聞社1980年刊行のもの、今なら、中興文庫版で読める。 本書は、中国名言集とあるように、中国の名言で日本でも聞いたことのあるものを集めたエッセーと言う感じの本。 弥縫録とは、備忘録をもじったものとある。 日頃なにげなく使っている言葉、…

BOOK'S To-Beさんが閉めそうです。

JR駅中野駅から、少し新井薬師に向ったところにある、「BOOK'S To-Be」さんがお店を閉めそうです。 この本屋さんの少し詳しい情報は、以下のURLでご覧ください。 http://blogs.dion.ne.jp/tokusan/archives/8483738.html?reload=2011-08-22T21:17:02 たまた…

東條討つべし(室潔著)

本書は朝日新聞社1999年刊行のもの。 副題は「中野正剛評伝」とありこちらが本作の内容を適宜に表している。 中野正剛は、ヒットラーを礼賛したり、開戦を主張したりしているので、過激なナショナリストの様に思えてしまう、そして、第二次世界大戦中に割腹…

知覚の現象学(M.メルロ=ポンティ著)

本書は、法政大学出版局(叢書ウニベルシタス)版で読む、他の翻訳としてみすず書房版もありこちらがいささかメジャーかもしれない。 みすず書房版は2分冊で少し私にとっては高価だったので、法政大学版を選んだ。 ただし、読む労力は大変なことに変わりはな…

プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神(マックス・ヴェーバー著)

本書は岩波文庫版で読む。 あわせて「宗教改革と近代社会(大塚久雄著)みすず書房昭和39年四訂版)もご紹介しておきたい。 本書は名著だ、もうそれで良いのではないかと思う(本書を既読の方も多いでしょ)? ちなみに、本書は読みにくい、本文に匹敵する注…

借金依存症の国

日本と言う国が仮に(財政)破綻したとすると、どこの国が救済にのりだすのだろうか? そんな仮想問答を考えてみる・・・・ギリシャなどの場合はEUという(建前上かもしれないが)後ろ盾が有る。 アジアだから中国か?それとも、仲良くしてきたアメリカか? ・・・・…

無想庵物語(山本夏彦著)

本書は平成元年文藝春秋社刊行のもの、私は平成5年初版の文春文庫版で読む。 山本夏彦の数々の著作のうち、一番良いものと聞かれたら、私は本書をお勧めする。 本書は「竹林無想庵」の生涯を綴るもの、すなわち伝記なのだが、他では出来ない数々の特徴がある…

カントはこう考えた(石川文康著)

本書は筑摩書房1998年刊行のもの。 カントの解説かと思いきや、カントの提唱したアンチノミー(二律背反)を考察する、判りやすい解説書。 大学の一般教養や、高校の授業(哲学なんてなさそうだが)でも使えそうな手軽さなのだ。 また、このひとつ前に上げた…

著したものの検証

たまたまWebを見ているとこんな記事に出会った。 『日本の製造業に忍び寄る「2009年問題」の影---設備投資の失速に抗えるか』 これは、日経ものづくりのブログで 2006/04/19の日付がある・・・3年ほど前だ。 2009年に、工作機械、自動車、情報家電(TV)などの…

死刑の理由(井上薫著)

本書は作品社より「裁判資料 死刑の理由」という題名で1999年に刊行されたもの、私は2003年刊行の新潮文庫版で読む。 本書には1983年から1995年までに最高裁において死刑確定した43件の判決書が記録されている。 法律、それも刑法の極刑である死刑がどの様な…

薄明のなかの思想(埴谷雄高著)

本書は1978年筑摩書房刊行のもの(ちくまぶっくす1)。 埴谷雄高氏に興味があり「死霊」は、少しずつ読んでいるところだが、本書は、著者の思想を伺うには丁度良い作品であると思った。 文庫本化されているかと思ったが、ちょっと調べたところ残念ながらない…

(現代語訳)清沢満之語録(清沢満之著)

本書は2000年刊行の岩波現代文庫版。 本書は、実際に(違和感があるかも知れないが)、今村仁司氏が、擬古分体や英訳されたものを、読みやすく、日本語から日本語(現代語)へと翻訳してくれている。 宗教(哲学)の文章を見ると端的に分かるのだが、古い文献…

なんでだろう

不登校、13万人=2年連続増、中学は34人に1人-文科省 8月7日17時16分配信 時事通信 2007年度に学校を30日以上欠席した「不登校」の小中学生は前年度比1.9%増の12万9254人に上ることが7日、文部科学省の学校基本調査(速報)で分かった。小、中とも2年連続…

素晴らしい・・・

Oさん。 nostradamus/ノストラダムス Judas Priest/ジューダス・プリースト http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Arch/ES/JudasPriest/ 39年目にしてコンセプトアルバムだそうですね。 時代に逆行する、その姿勢が素晴らしい。

将棋の起源(増川宏一著)

本書は1996年刊行、平凡社ライブラリーのオリジナルな著作。 本書を読んだ後、wikipediaも見てみたが、将棋はインドを起源にしたゲームが、東南アジアを経由して日本に持ち込まれたものがオリジナルらしい。 イメージ的には、中国や朝鮮から渡ってきたという…

赤と黒の誤訳について

こんな記事が出た(産経新聞)。 光文社古典新訳文庫から昨年刊行されたスタンダールの『赤と黒』について、誤訳が数百カ所にのぼり、全面的な改訳が必要だと批判する書評が、スタンダールを研究する専門家でつくる日本スタンダール研究会の会報に掲載された…

夢・アフォリズム・詩(フランツ・カフカ著)

吉田仙太郎氏の編訳による、カフカの日記や手紙などから抜粋した断片を寄せ集めたもの。 小説よりは、読みやすいところもある、本書はは平凡社ライブラリーで読むことができる。 流石に、カフカは人気があるようで、版も重なっていた。 カフカを読んでいて、…

美の本体(岸田劉生著)

本書は昭和18年(1943)河出書房刊行「美乃本體」を、現代かな使いに直して講談社学術文庫から刊行されたものを読んだ。 岸田劉生という日本画家の美術論とはどういうものなのかというところが興味の焦点であった。 これは、あくまで私見だが、現在、いわゆ…

借金時計

私たちは知らないうちに借金を背負っています。 でも、目の前にあるものに気づかないふりをしているのでしょう。 人間には、見たくないものを「抑圧」する能力があるのですから。 以下は、財部誠一氏のオフィシャルHPです。 http://www.takarabe-hrj.co.jp/c…

中国製ギョーザ事件について

今回の中国製のギョーザの事件は今後の展開がどうなるかですが、これについて「製造物責任」という事を思い出した。 ちなみに、国内ではPL法が施行されてひとつのルールが確立されている。 それまでは、企業に対して、特に被害者が個人であった場合でも、そ…

〈在る〉ことの不思議(古東哲明著)

勁草書房1992年の刊行。 ハイデッガーの「現存在」と「存在(在る)」についてなかなか区別が付かなかったが、本書はそれに丁寧に答えてくれる。 後半の仏教や能の世界との関連については、私には、理解できなかった。 古東哲明という人がどういう著作をだし…

くるい きちがい考(なだいなだ著)

kikityunenさんのブログに「ちなみに、もし世の中が狂っていると仮定して、そういう思想が、人々の過半数を占めるならば、その時に正常な人とは、誰なのでしょう?」というコメントを書き込んで、その事が気になっていた時に見付けた本です(kikityunenさん…

孤独な散歩者の夢想(ルソー著)

ルソーは誰でも知っている。 読んだことは無いかもしれないけれど・・・ 自分も歩くのが趣味なので、書名に惹かれて読んだ。 確かに、歩くのは孤独だったりする。 しかし、優れたものを残した人の晩年がこんなに寂しいとは・・・ ここには、老いによる寂しさもある…