質屋の蔵(吉井民子著)
本書は昭和52年みやま書房刊行のもの。
函館にあった老舗の質屋「外山質店」の娘として育ったその体験を随筆として描いたもの。
今、調べると、その「外山質店」も暖簾分けされた「吉井質店」も検索すると出てこない、その消息を心配しつつも、本書のように、古本屋にあったそのときに買って、そのときに読まなければ、二度と読む事のできない本に出会えたことを喜ぶのだ。
まさに、一期一会であり、究極の道楽であろう。
本書では、いまとなっては、お目にかかれないだろう古い函館の様子が伺える。
そして本書で触れた「春子」さんのことについて、悲しい生涯なのかどうか、少し考えてしまうのだ。
古い日本、そこには貧困という状況が見え隠れする、しかし、それは不幸なことなのか、時たまわからなくなるのだ。
函館にあった老舗の質屋「外山質店」の娘として育ったその体験を随筆として描いたもの。
今、調べると、その「外山質店」も暖簾分けされた「吉井質店」も検索すると出てこない、その消息を心配しつつも、本書のように、古本屋にあったそのときに買って、そのときに読まなければ、二度と読む事のできない本に出会えたことを喜ぶのだ。
まさに、一期一会であり、究極の道楽であろう。
本書では、いまとなっては、お目にかかれないだろう古い函館の様子が伺える。
そして本書で触れた「春子」さんのことについて、悲しい生涯なのかどうか、少し考えてしまうのだ。
古い日本、そこには貧困という状況が見え隠れする、しかし、それは不幸なことなのか、時たまわからなくなるのだ。