本書は1969年
立風書房より刊行されたもの、私は
ちくま文庫版で読む。
本書を読んだ人には笑ってもらえそうだが、本書はノンフィクションなんだ。
しかし、この内容は、八っさん、熊さんという落語の世界だ。
志ん生という人は、生活も落語であったのかと驚いてしまうのとともに、端から見ると脆そうな生き方が、もしかすると本当の生き方なのかもしれないと、思えてくるのだ。
それにしても、
関東大震災争乱のさなかで、まず第一に酒を買いにいくというのは、あまりにも出来過ぎであると思う。
日本という国は、こういう生き方ができた時代があったということを誇りにしても良かろう。