110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

死刑の理由(井上薫著)

 本書は作品社より「裁判資料 死刑の理由」という題名で1999年に刊行されたもの、私は2003年刊行の新潮文庫版で読む。

 本書には1983年から1995年までに最高裁において死刑確定した43件の判決書が記録されている。
 法律、それも刑法の極刑である死刑がどの様な形で採用されるのか?
 それは、驚くほどの残虐性を持つ事象なのか?

 そんなことを考えさせられる原本となる。
 多くの判例を読んでみて、おぼろげながら思ったことがある。
 何故こんなに死刑判決でも内容がバラツクのだろう?
 何故こんなに基準がはっきりしないのだろう?

 人が人を裁くことの難しさを感じた。