110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

イソップ寓話集

 本書は岩波文庫版で読む。

 岩波文庫の面白さというものが最近わかってきた、他の出版社に比べて垢抜けていないし、翻訳ものでも何か違和感を感じるし、そもそも古臭いところもあって読みずらいし・・・・と難点はたくさん上げられる。
 しかしながら、本書もそのひとつだろうが、よくもまぁ、こんなにマニアックな本をだせるなぁと感心する、他の出版社がこの手の本を文庫化しても採算はとれないだろう。
 だから、こんな資本主義の世の中に逆行するものはととても素敵だと感じるのだ、この一連の岩波文庫が電子化されて更に安くなれば(これは難しいかも)まとめ買いもありえるのだが・・・(これは希望)。

 さて、本書について語ることはない、ただ読むこと。
 ある人は楽しんで読むだろうし、またある人は哲学的に詠むだろうし、またある人は途中で投げ出すかもしれない。
 本書にはたくさんのこと(知恵)が詰まっている、昔の人々も、科学技術を除けば現在のレベルと余り変わらない、いや、もしかすると、より進んでいるかもしれないのだ。

 話は脱線するが、最近は岩波文庫の赤版を読むようになってきたが、ここのところの(個人的な)ヒット作は(本書も候補ではあるが)、「紋切型辞典フローベール)」で、「普通は出さないだろう」(読むほうも読むほうだが)の極地である。