宮殿をつくる(高尾亮一著)
本書は求龍堂昭和55年刊行のもの、本書の元になるのは、雑誌「プレジデント」昭和53年6月号から翌年8月まで連載されたもの。
そして、本書はまさに宮殿を作る話であり、それは日本の話だ、それは戦争で焼失した皇居の再建ということだ。
本書の冒頭には、日本の職人は作品を残すが名を残さないという趣旨の一章があるのだが、歴史上にのこる(少なくとも昭和史には)建造物の記録を残すことを、職人の一人として決意し本書を書いたのだ。
この宮殿は昭和43年10月に再建がなったのだが、その総経費は当時の金額で130億円であったという。
これは、現在にするといくらになるのだろうか?
相当な数の美術・工芸品も含まれているので、金額に換算できないところも多々ありそうだ。
この宮殿の外観は、日本風の建物に見えるのだが、実は(当時の)現代的な技術も導入するという、大胆な発想を採用しているのだ、まさに、高度経済成長、そして、日本の発展に沿った形で建てられた、ひとつの象徴とも言えそうなのだ。
私は、本書をはじめて手にしたとき「宮殿」という言葉の意味がわからなかった、それほど、自分の中で国家という意識が欠如ていることを感じたのだ。
モノクロだが、写真も多数入っていてなかなか楽しめる本なのだが、そんな素敵な宮殿の中に、私は生涯入れないと思う、官に関す実績はは何もないしなぁ・・・まぁしょうがない。
ちなみに、皇居の中の庭についての記述を読んでいて、都会のど真ん中での異質とも思える程の自然な風景の維持のために、なんと不自然な努力をしているのだと思った。
例えば、水の流れを維持するには、ポンプで絶えず水を循環させるなどということになる。
それならば、私たち庶民は、裏山や小川のあるような田舎に住めばよいと思う、そのほうがよほど自然だし、お金もかからないしと・・・そんな事を思ったりした。
そして、本書はまさに宮殿を作る話であり、それは日本の話だ、それは戦争で焼失した皇居の再建ということだ。
本書の冒頭には、日本の職人は作品を残すが名を残さないという趣旨の一章があるのだが、歴史上にのこる(少なくとも昭和史には)建造物の記録を残すことを、職人の一人として決意し本書を書いたのだ。
この宮殿は昭和43年10月に再建がなったのだが、その総経費は当時の金額で130億円であったという。
これは、現在にするといくらになるのだろうか?
相当な数の美術・工芸品も含まれているので、金額に換算できないところも多々ありそうだ。
この宮殿の外観は、日本風の建物に見えるのだが、実は(当時の)現代的な技術も導入するという、大胆な発想を採用しているのだ、まさに、高度経済成長、そして、日本の発展に沿った形で建てられた、ひとつの象徴とも言えそうなのだ。
私は、本書をはじめて手にしたとき「宮殿」という言葉の意味がわからなかった、それほど、自分の中で国家という意識が欠如ていることを感じたのだ。
モノクロだが、写真も多数入っていてなかなか楽しめる本なのだが、そんな素敵な宮殿の中に、私は生涯入れないと思う、官に関す実績はは何もないしなぁ・・・まぁしょうがない。
ちなみに、皇居の中の庭についての記述を読んでいて、都会のど真ん中での異質とも思える程の自然な風景の維持のために、なんと不自然な努力をしているのだと思った。
例えば、水の流れを維持するには、ポンプで絶えず水を循環させるなどということになる。
それならば、私たち庶民は、裏山や小川のあるような田舎に住めばよいと思う、そのほうがよほど自然だし、お金もかからないしと・・・そんな事を思ったりした。