110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

懺悔

 私は、暗い人間である。

 自分の両親の介護をしつつ、その精神を探ろうとしている。
 本来は、価値判断などせずに、ただただ介護をしていればよいだろうに、私の両親はこの年まで生きてきたことで、何を背負ってしまったのか、また、何を隠蔽しているのかを見たいと思ったのだ。
 当然、長く生きれば、きれいごとでは済む訳が無い、そこには、悪とか邪とかいうものが潜んでいるはずなのに、表面は何も知らないようにとりつくろう、その顔の奥には、何があるのだろうか?
 そして、一皮ずつ、自分のコントロールが効かなくなり、実存としての統一が崩れていくことにより、個々の精神はどういう影響をうけるのだろう?
 
 それらの興味は、未来の私の姿を思い知ることなのだ。

 当初は、ほとんど手助けをしなくとも良かったのだが、だんだん、身体の動きが鈍くなり、手助けをすることが多くなる、そして、その先には、ほとんどの生活をともにしなければならなくなる状況も想定される。
 また、片方の親は、妙に自己肯定するようになり、自分のちょっとしたミスも認めなくなってしまった(手を頻繁に洗うことから、脅迫神経症?ではないかと思っている)、当方が、炊事している後ろで、天気予報の話をはじめるので、うるさがると、逆切れする・・・!!なんて状況だ。

 まぁ、些細なことは自分の忍耐との根比べであるが、まぁ、人間の生きている時間の果てには、何があるのだろう?

 ちなみに、私自体を知っている人があり、このコラムを読むかもしれない。
 本件は、嫌な内容だが、これは私の本性の一部ということで、寛恕して欲しい。