110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

断章95、96

 この「パスカル」という項目では、パスカル著作「パンセ」の各断章を紹介し、手前勝手な注釈をしている。
 もし、あなたが「人間中心主義」ならばモンテーニュを読むがいい、パスカルは自然科学の筆頭でありながら、そこにはいないのだ、そして、私は、そういうパスカルが好きなのだ。

 断章95は、「直感」と始まる、「記憶や喜びは直感である。そして幾何学的命題さえ直感になる。なぜなら理性が直感を自然的なものにすることもあるし、自然的な直感が理性によって消されることもあるからである」
 理性により直感が制御されるということは、一見、対置している、理性と直感が、思った以上に近い関係にあることを示唆しているのであろうか?

 断章96
 「人は自然の作用を証明するのに悪い理由を使い慣れていると、良い理由が発見されても、それを受け入れようとしない。このことについて引き合いに出された例は、血液の循環に関するもので、結紮で縛った下のほうで血管がふくらむのはなぜかということの説明についてである」(全文)
 何となくわかる、地動説は当たり前になったが、私は、天動説の様に日々を送っている。