110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

安保法案の反対運動

 安保法案について反対運動が広がっているようだ。
 私も、憲法違反だという立場からこの法案の成立に疑義をもっているのだが、実は反対運動の中にもいろいろな立場があることがあることは忘れてはなるまい。
 フランス革命は歴史的な事であった、しかし、王制を倒すために団結した民衆もその後は結束を保てずにまた復古してしまったように、たまたま利害を越えて当面の目標が一致することはあるのだ。
 しかし、その目的が達成された、その先に何が控えているのかを吟味することは重要なことだ。

 安保法案に反対すること自体は良い面もあろう、しかし、単純に戦争や軍事が「悪」と決めつけて反対するのでは本質を見誤っていることになりかねない。

 私は、もし戦争状況になり他国に攻め込まれたら、自衛活動(戦う意志)をを持っていたい、これは他人まかせにはできない。
 自分はもう50歳を超えたので、残念ながら軍隊での戦力にはなれないだろう、しかし、自国が攻め込まれたらそれに対抗する意志を持っていたい。
 (だがこれも、本当の極限状況を知らない身では、単なるリップサービスになるやも知れないが)

 この辺は、マルク・ブロックという歴史学者の生き方が参考になると思う。

 リアルな戦争体験者が少なくなり、ほとんど理念としてしか把握できない者が増えている、事が起きたら私たちはどこへ行くことになるのだろうか?