110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

微妙なずれ

 毎日新聞のヘッドラインで<北朝鮮核問題>日中韓首脳会議、東京で9日開催とある、現在世界的に注目されている議題に日本も参入していこうという意欲なのだろう。
 この中で、安倍総理の発言が引用されている「どのようにすれば北朝鮮が正しい道を歩み、拉致・核・ミサイルの問題を包括的に解決できるか、じっくり話し合いたい」というものだ。

 何かずれていると感じた。
 まぁ、杞憂であればよいが…

 当初は1点のみだったが、よく見るとこの短い文章で2点ほど危うい表現がある。
 1点目は「拉致・核・ミサイルの問題」という表現、国際的な外交を意識するならば、「核・ミサイルの問題、そして我が国としては拉致」というような順序と配慮が必要かと思う。
 そう、国際的な関心事では「拉致」の序列が低い、それを、まず冒頭に「拉致」を挙げているところが安倍総理の本音であるが、そこに、本件の流れをきちんと把握しているかどうか疑惑がわくところだ。
 そして、2点目は「どのようにすれば北朝鮮が正しい道を歩み」だ、少なくとも、日朝直接会談を先々目論むならば、ここでこの発言はしない。
 いわゆる、上から目線なのだ、極端な。
 GDPの2倍の財政赤字、ご本人も、真偽は不明ということだが、疑惑に巻き込まれ、国内の政治は不安、相手国に「大変でしょうから外交よりも内政をきちんとされたほうが…」なんて言われても言い返せないですよね。
 その前提のうえで、あなたの国の「正しい」とは、どのように「忖度」すればよろしいのですか?なんてねぇ、越権ととられてもね。

 だから、発言は慎重にならなければならないと思うんだよね。
 本来は外交に配慮してもっと玉虫色の発言になるだろうに、総理の取り巻きはどうしているのかな?

 やっぱり、杞憂なのかな?