110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

NHKスペシャル

 本日は「縮小ニッポンの衝撃 労働力激減 そのとき何が」というお題目で、部屋にTVが無い私もこれは見たかったのでTVのある部屋で見た。

 誰も話題にしないけれども、すでに、少子高齢化の影響は出ている。
 本来、政治がしっかりしていれば、様々な手を既に打っていなければならないのだが、その施策が全然見えてこない。

 この放送を見て知ったことだが、台湾でも日本の10年遅れでまったく同じような人口カーブになる。
 しかし、台湾では、既に、少子高齢化対策のために外国からの労働力確保のための優遇措置を取り、実際に効果を上げている。
 日本よりも10年も早く対策に乗り出しているのだ。
 でも、台湾はそれでも遅いと思っているのかもしれないよね。
 凄い(国民的)危機意識だよね。

 海外への最大の労働力の供給源であるベトナムでも今までと異なり日本への希望を取りやめる人が出てきているようだ。
 一つは、日本語を習得しなければならないなどの条件面での壁、そして、日本国内での外国人労働者への対応が一部悪化していることが悪評価につながっていることなどが挙げられていた。
 私も、TVを見ていたが、現地に労働力を求めに来た日本人が(売り手市場にもかかわらず)、未だ選り好みをしようとしている姿を見てダメだと思った。
 日本人が得体のしれないプライドを持っていることが気になってしょうがない。
 それは、もう昭和や20世紀までの昔話として対処するべきだ。
 
 話は少し変な方向にずれるのだが、最近、日本への海外からの旅行者が増えているということで、まぁ喜ばしいことだと思えるのだが、この増加の原因は、台湾や韓国からの旅行者の増加らしいのだ。
 穿った見方をすれば、日本と、台湾や韓国との所得格差が減少し、日本への旅行がそれほど経済的な負担にならないからではないのかという仮説をしているのだ。

 そうすると、例えば、労働力不足が限界になって、海外からの労働者を積極的に採用すると、ある時(国策として)決めても、その時には、(他のアジアの国と比べても)魅力のない国になってしまっている可能性すらあるだろうね。
 これだけは、日本人には、なかなかわからないからね。

 まぁ、セクハラとか政治的スキャンダルで平気で国会をボイコットできるくらいの「余裕のある国」なのだろうから、大丈夫だよね…?
 政治家の皆さん。

 追記:この放映の翌日の記事にこんなのが出た、どこかで情報を得た上での番組だったのだろうか?
『外国人就労、政府が拡大に方針転換 新たな在留資格の創設着手 「骨太方針」に明記へ
 5/21(月) 10:53配信 西日本新聞

 政府は、人手不足が深刻な分野の労働力を補うため、外国人の受け入れ拡大へ大きくかじを切る。最長5年間の技能実習を終えた外国人が、さらに5年間働ける新たな在留資格「特定技能(仮称)」の創設に着手。高い専門性があると認められれば、その後の長期雇用を可能とすることも検討している。従来の技能取得という名目から、就労を目的とした受け入れ施策に転換する。6月に決定する「骨太方針」に外国人との「共生」を初めて盛り込み、日本語学習教育の支援などにも取り組む方針だ。
 現行制度では、高度な専門性を持つ人材を除き、外国人労働者を積極的に受け入れていない。農業やサービス業などの分野で、技術取得を名目とした技能実習生や留学生がアルバイトで対応しているのが現状だ。

「特定技能(仮称)」は就労を目的とする制度
 政府が検討する新たな在留資格「特定技能(仮称)」は就労を目的とする制度。農業、介護、建設、造船などの分野が対象となる。現行の技能実習の修了者だけでなく、各業界団体が実施する日本語能力や専門技能に関する試験に合格すれば資格が与えられる。
 政府は新たな在留資格の導入を前提に、目標とする外国人労働者数を試算。介護分野は毎年1万人増、農業分野では2017年の約2万7千人が23年には最大10万3千人に大幅に拡大すると試算。建設分野で17年の約5万5千人を25年時点で30万人以上に拡大、造船分野は25年までに2万1千人を確保することが必要としている。

人手不足が深刻化している宿泊業も追加へ
 外国人観光客の急増により、地方の旅館やホテルを中心に人手不足が深刻化している宿泊業も技能実習の対象に追加する方針。今年3月時点で、留学生のアルバイトなど約3万8千人が働いているが、30年までにさらに8万5千人を確保したい考えだ。
 また、大学や専門学校を卒業した留学生が就労できる分野の拡大や、在留資格手続きの簡素化なども検討している。
 外国人が増加することで、地域での孤立やトラブルも予想される。政府は、外国人の仕事や生活が充実するよう、相談体制強化や日本人との交流促進などにも力を入れる。』
 
 本当に面倒くさい国だよね(日本)、「政府は、外国人の仕事や生活が充実するよう、相談体制強化や日本人との交流促進などにも力を入れる。」なんてフレーズ、問題があっても知らんぷりを決め込める表現だよね(というか、また公務員の仕事を増やすことになるだけだよね「現場」ではなくてね)。
 お尻にはすでに火が付きまくっていても、この余裕は信じられないね。