110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

忖度ということ

 日本には「忖度」という言葉や方法があって、かつては、美徳であったのかもしれない。
 それが、悪用されるとひどいことが起こる可能性がある。

 これは、真偽がはっきりしていないので、もし、ならばという議論だという前提で話をする。
 森友、加計問題での焦点は、安倍首相であり、また、日大のアメフト問題の焦点は、内田前監督であるのだが、どうもその中心は、実際起きている事件に関与していない風に振舞うし、実際指示等出していないかもしれない。
 問題は、具体的な指示がなくても、その事件を起こせるのかどうかだ。
 その点を少し曖昧に示唆した言葉が「忖度」なのだろうか?
 いずれも、その背後には権力が見えている。

 その権力を背景に、権力者の意図を読み取って動く「とりまき」が発生する。
 それらの取り巻きは明らかに事件に関与するが、その焦点にはたどり着けない。
 追求すればするだけ、周りの関係者がとばっちりを受けるがごとく、辞めたり、訴追されたりする。
 
 財務省にしろ、森友問題の表面的な金額などたいしたことではない、しかし、文章を改竄したことによる責任を問われ、要職者が辞任に追い込まれた。
 麻生さんも、辞任に追い込まれれば、安倍さんとの(友情)関係以外に得るところは無いように思える。
 日大の件もそのレベルは落ちるが、内田氏の権力に周りが過剰反応したということだろう。

 どちらも犯罪として事件が顕在化した。

 しかし、多分、両者とも、直接指示してはいないのだろう、もとより、指示した証拠は残っていない可能性が高い。

 だから、その焦点にいる人物は権力を手放せない、なぜなら、その後ろ盾が無くなれば、自分の身が危険になるからだ。
 権力が無くなれば、処分を受けた、関係者(省庁なども)が巻き返しに出る可能性もあるだろうからね。

 権力にしがみつくことで、どう見ても、余り関係のない人々が次々と犠牲になっていくのは、なにか寂しいことだね。

 一種の依存症かもしれない、権力依存症。