110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

手堀り日本史(司馬遼太郎著)

 活字依存症というのもあるのだろう。
 その日は本をもって行かなかった。雑誌を買う気もないので、文庫本であったこの本を買って読みはじめる。うちに帰れば、まだ、読みかけの本がごまんとあるというのに。それでも、律儀に読み終えたのは、この本が読みやかった事にもよる。本書は1980年に文庫本化されている。扱われている作品もずいぶん懐かしいものだ。最近、復活したが、ここ十年くらい、小説をとんと読まない時期が続いた、何か、現実と違う虚飾の世界だという思い込みによるものだった。それ以前は、司馬遼太郎の歴史物は何冊か読んだ記憶がある。懐かしく思い出した次第だ。
 作者が、自分の著作の原点を語るというのは、ある意味、起きて破りだが、一読者としては覗いてみたい世界だと思う。
 本書は、読書の時間の隙間で読書したという位置付け。