110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

ある本を読んで

 「本書は・・・」という形で紹介しても良いのだけれど、私が読むレベルでも、引用する思想や歴史背景についての検証が甘い本があった。
 私も、手拍子にいまどきの世相について批判するようなコメントを書いてしまうことがあるのだが、本書を読んでいて、それが自分の思い込みの域を出ないのではないかと反省させられた。
 ご本人は、これだけの分量の著作をしたのだから、大変な時間を割いたのだろう、中に書かれている、現代への批判の中には、親近感を覚えるものもあるのだが、その論理性について読み進むと、何か別の世界のことのように思えてくる。
 ただただ、元資料の読み込みの甘さと、誤解のなせるところであり、逆に、そのような著名な人物の名前を出さずに、一方的に論を進めたほうが良いのではないかと思った。
 現代は狂っているという内容の本だが本書も狂っていた。

 これをもって教訓としよう。