日本の歴史をよみなおす(網野善彦著)
本書は1991年筑摩書房刊行「日本の歴史をよみなおす」、そして1996年に同出版社から刊行された「続・日本の歴史をよみなおす」を、「ちくま学芸文庫」で一冊に合わせたものを読む。
前回は失敗読書だが、今回は有益だった、日本という国はそもそも「農業国」だったのかという大きな疑問に対して、資料を紐解きながら解説していくもの。
歴史の捉え方は、ある意味先入観との格闘でもあるようだ、そして、その時代において本流でない事象は表面的な記録には現れないことになる。
その歴史に現れないものを、襖の内張りに残った文献を調べるという作業で追いかけるというところは、なんともいえない面白さがある。
そして、本書の中でも、言葉の意味について面白い指摘がある、日本では「百姓」という言葉のイメージは「農民」という思い込みがあるが、実はそうではない。
そんなことに興味を覚えた方は一読されると良いかもしれない。
本書の中で、網野氏は、日本の近代は、第二次世界大戦を境に切り替わったと一般的にされるが、それは、あくまで一つの事件(事象)として捕らえ、根底的に変化があったものとは考えていないという意味のことを書かれていた。そして、時代の変遷という意味では、本書が刊行された1990年代という時期の方が、重大な転機であると考えているようだ。
そして、21世紀になったが、網野氏は、実際に「時代」をどうとらえたのであろうか?
(今となっては聞くことはできないが・・・)
前回は失敗読書だが、今回は有益だった、日本という国はそもそも「農業国」だったのかという大きな疑問に対して、資料を紐解きながら解説していくもの。
歴史の捉え方は、ある意味先入観との格闘でもあるようだ、そして、その時代において本流でない事象は表面的な記録には現れないことになる。
その歴史に現れないものを、襖の内張りに残った文献を調べるという作業で追いかけるというところは、なんともいえない面白さがある。
そして、本書の中でも、言葉の意味について面白い指摘がある、日本では「百姓」という言葉のイメージは「農民」という思い込みがあるが、実はそうではない。
そんなことに興味を覚えた方は一読されると良いかもしれない。
本書の中で、網野氏は、日本の近代は、第二次世界大戦を境に切り替わったと一般的にされるが、それは、あくまで一つの事件(事象)として捕らえ、根底的に変化があったものとは考えていないという意味のことを書かれていた。そして、時代の変遷という意味では、本書が刊行された1990年代という時期の方が、重大な転機であると考えているようだ。
そして、21世紀になったが、網野氏は、実際に「時代」をどうとらえたのであろうか?
(今となっては聞くことはできないが・・・)