110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

エロティシズム(ジョルジュ・バタイユ著)

 バタイユの名著、私は1973年の二見書房版を読んだが、現在はちくま学芸文庫版で読める。

 さて、何と言って良いのだろう?
 たぶん、80年代から90年代のバタイユのブームで語りつくされているのではないだろうか?
 そして、バタイユの語るような方向に、哲学・思想も動いたようにも思う。

 既に、ここで語る(書き表す)ことで意味がこぼれてしまうことが、本書で語りたいことだということだろう。
 それならば、本書は既に、書き著すという事で矛盾しているのではないだろうか?
 と思った方は、図書館などで探して読まれると良いのではないだろうか?

 語れなくても、語ってしまう、その矛盾性が人間の本質なのかもしれない。