ドグラ・マグラ(夢野久作著)
本書は、角川文庫版で読む。
本書は昭和10年に初めて出版されたものだという、確かに、言葉使いなど現代と異なる部分がある。
しかし、内容は決して古びていない様に思う。
全体的に、その分量に対して、話の内容はあちらこちらに脱線しているために、それ程多岐にわたるものではないと思えるのだが、その脱線の中に、そのへんてこで面白可笑しく書かれた文章に、何か引っかかるものがあるのだ。
本書は推理小説という範疇に入るらしいのだが、そうは思えないのだ。
人間、社会、その深層にあるものについて、見てはいけないものを、見てしまったのではないだろうか?
そういう絶望的な状況では、却って、笑ってしまおうとするのではないのか。
似てないと言われそうだが、何か、山本夏彦氏の悲観主義に似ているところが伺えるのだ。
ちなみに、角川文庫版の表紙は、米倉斉加年氏のものだが、私的には、なんとかして欲しい。
本書は昭和10年に初めて出版されたものだという、確かに、言葉使いなど現代と異なる部分がある。
しかし、内容は決して古びていない様に思う。
全体的に、その分量に対して、話の内容はあちらこちらに脱線しているために、それ程多岐にわたるものではないと思えるのだが、その脱線の中に、そのへんてこで面白可笑しく書かれた文章に、何か引っかかるものがあるのだ。
本書は推理小説という範疇に入るらしいのだが、そうは思えないのだ。
人間、社会、その深層にあるものについて、見てはいけないものを、見てしまったのではないだろうか?
そういう絶望的な状況では、却って、笑ってしまおうとするのではないのか。
似てないと言われそうだが、何か、山本夏彦氏の悲観主義に似ているところが伺えるのだ。
ちなみに、角川文庫版の表紙は、米倉斉加年氏のものだが、私的には、なんとかして欲しい。