日本文化史研究(内藤湖南著)
本書は大正13年初版のもの、私は、講談社学術文庫版で読む。
特に歴史に興味があるわけではない。
記憶ものが嫌いなので、歴史の史実よりも、その精神史に興味を持っているように思う、当然年号など覚えていられない。
そのような邪な読み方をする読者に対しても、本書は面白く読める。
圧巻は「応仁の乱について」であり、こんなことを言っている。
「・・・大体今日の日本を知るために日本の歴史を研究するには、古代の歴史を研究する必要は殆どありませぬ、応仁の乱以後の歴史を知っておったらそれでたくさんです。それ以前の事は外国の歴史と同じくらいにしか感じられませぬが、応仁の乱以後はわれわれの真の身体骨肉に直接触れた歴史であって、これをほんとうに知っておれば、それで日本歴史は十分だと言っていいのであります。・・・」
もし、著者が第二次世界大戦後まで生きていたら、なんと言うだろうか?
まさか、「応仁の乱から戦前までが日本の歴史です」などと言い出しはしないだろうか?
そんなことを、妄想してしまうのだ。
特に歴史に興味があるわけではない。
記憶ものが嫌いなので、歴史の史実よりも、その精神史に興味を持っているように思う、当然年号など覚えていられない。
そのような邪な読み方をする読者に対しても、本書は面白く読める。
圧巻は「応仁の乱について」であり、こんなことを言っている。
「・・・大体今日の日本を知るために日本の歴史を研究するには、古代の歴史を研究する必要は殆どありませぬ、応仁の乱以後の歴史を知っておったらそれでたくさんです。それ以前の事は外国の歴史と同じくらいにしか感じられませぬが、応仁の乱以後はわれわれの真の身体骨肉に直接触れた歴史であって、これをほんとうに知っておれば、それで日本歴史は十分だと言っていいのであります。・・・」
もし、著者が第二次世界大戦後まで生きていたら、なんと言うだろうか?
まさか、「応仁の乱から戦前までが日本の歴史です」などと言い出しはしないだろうか?
そんなことを、妄想してしまうのだ。