110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

異なる悲劇日本とドイツ(西尾幹二著)

 本書は、1994年文藝春秋社刊行のもの、私は文春文庫版(1997年初版)を読む。

 日本とドイツの第二次世界大戦における(戦争)責任は異なるのだが、それを同じ立場に置いて、補償について優劣をつけてしまう。
 日本人が、陥ってしまう思考の罠について、著者が的確に解説してくれるもの。
 そして改めて、言葉のもつ多義性について考えさせられてしまう。

 さて、本書の内容、その趣旨と違うものだが、気になる記述を見つけた。
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 周知の通り、わが国の国債の発行残高は百七十四兆円にものぼる。国民一人当たり百十六万円の借金をして、子孫に付けを回している形になっている。・・・・
 ・・・・以上は由々しき事態なのである。国債金利支払いだけで年間十二兆円。平成四年度の予算の十七パーセントをも占めている。・・・・
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 今から、17年前はこの数字だったわけです(ちなみに、平成4年のGDPは480兆円)。

 先日、とあるTVで、亀井静香氏と竹中平蔵氏が対談するという場面があったが、その時、竹中氏が「子供手当てを見直しては・・・・」とつぶやいたが、なるほどと思ってしまうのだ。

 GDPもここのところ停滞しているし(実質は多少増加らしいのですが)・・・・?
 どうなるのでしょう。