110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

タイム・マシン(H・G・ウェルズ著)

 本書は岩波文庫版で読む。

 表題作の他9編を含む短編集だ。

 私は、子供の頃余り本を読まなかったのだが、誰が言ったのか「星新一ショートショートなら読めるはず・・・」という話をきっかけに少しずつ読み始めた。
 本書を読んでいて、その星新一をこぞって読んでいた時代の感触を思い出したのだ。
 ただ、星新一から入ったからなのか、その後は(国産の)SFばかり読んでいたのだ・・・・そうそう、松本零士がカバーを書いたアンドレノートン原作「恐怖の疫病宇宙船」(ハヤカワ文庫、国産ではないけれど)は、よかったなぁ、余り売れなかったみたいだったけれど・・・・そんなことを思い出すのだ。

 そして、表題作は紀元802,701年の未来へ時間旅行するという設定で、時間旅行も面白い趣向なのだが、それよりも著者の作り出した未来の状況に(その設定)が面白い。
 進化の果てには衰退があるということなのでしょうか?