110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

恥を捨てた日本人(三戸公著)

 本書は未来社1987年刊行のもの。

 この著者については以前から知っていた・・・私の卒業した大学の教授であったのだ。
 しかし、ゼミに参加することも無く漫然と大学生活を過ごした私にとっての著者は、面白い講義、面白い教授というそのイメージだけであった・・・・すなわち、当時は単位稼ぎだったのだ。

 それが、先日のこと、古本屋に、この著者の作品があり懐かしく思ったのだ。
 早速、手に入れて読んでみた。
 マルクス、バーナード、ドラッカーと、今なら、この本の内容(裏面)も少しはわかるようになった、本来ならば30年も前に到達していなければならなかったことなのだが・・・・。

 学問などは腹の足しにはならないが、学問をすることを知らないのならば、自分の無智に気づかないことになるだろう。
 
 しかしながら、こんなに教授として思い悩んでいたことが率直に書かれた本もめずらしいのではないだろうか?
 学生の頃はただ脅威にしか感じなかったのだが、人間味のあふれる人である。