ザ・フェデラリスト(A.ハミルトン・J.ジェィ・J.マディソン著)
本書を読んでいると、例えば、今後、日本でも取り入れられる可能性がある「道州制」について、その問題点を把握することが出来る。
それは、日本が中央集権国家なのに対して、米国が連邦制をとっているからであり、丁度、正反対の立場からお互いを見つめることが出来るようになるのではないかということでもある。
それは、日本が中央集権国家なのに対して、米国が連邦制をとっているからであり、丁度、正反対の立場からお互いを見つめることが出来るようになるのではないかということでもある。
本書を読んで様々に考えることもあるのだが、18世紀に刊行された本書が、現在の日本について手痛い指摘をする以下のような文章が目に留まった。
逆に、日本が老いているので、動きが鈍すぎたということかも知れない。
また、ここでの「隣国」という言葉は、現在は、「世界」という言葉と置き換えても良いだろう。
なかなか、面白い本であった。
不安定な政府のもたらす有害な結果をたどるならば、一巻の書物を満たすであろう。・・・・
まずなによりも、不安定な政府は、諸外国からの尊敬と信頼、そして、国家の名声に結びついている利点の全てを失う。・・・・したがって、国政において見識と安定性とを欠いている国家はおしなべて、より見識を備えた隣国のより一貫した政策によって、いつでも損害を被らされうると予測して構わない。
これに、今回の日本と中国を当てはめてみよう、中国は「より見識を備え」ているとすると言えば、反論もあろうが、今回の事件では、明らかに中国の方のが戦略的に上手であったと思う。まずなによりも、不安定な政府は、諸外国からの尊敬と信頼、そして、国家の名声に結びついている利点の全てを失う。・・・・したがって、国政において見識と安定性とを欠いている国家はおしなべて、より見識を備えた隣国のより一貫した政策によって、いつでも損害を被らされうると予測して構わない。
逆に、日本が老いているので、動きが鈍すぎたということかも知れない。
また、ここでの「隣国」という言葉は、現在は、「世界」という言葉と置き換えても良いだろう。
なかなか、面白い本であった。