110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

名古屋の市長選、愛知県知事選について

 最近不思議な事が起きている、特に、地方自治でのことだ。
 
 先日の名古屋市長選挙は、前からあるTVで追跡していたので興味があったのだが、少し分析すると違和感がある。

 市長はいわゆる行政担当であり、市議会が立法組織だ、普通に考えると、行政の行き過ぎを立法である議会が牽制するという構図だが、今回は、議会の議決(立法)を有権者がリコールして、行政を擁立したという図式になる。
 これが、ある意味「ヒトラー」発言の要因なのだろうが、こういう構図が現れることに、政治への不信が現れているということだろうか?

 これが、現在の国会と丁度反対の立場になっている、それは、現管政権(行政)への不信を各野党が国会(議会・立法)で牽制していることはご存知のとおり。

 さて、この図式やいかに?

【追記】
 冷静に考えると、この図式は端的には、小泉内閣時の郵政解散と同じ図式で、行政側の政策に議会が反対したので、解散総選挙という形式でしたね(「信を問う」ということですね)。
 そこで、改めて考え直すと、この図式に付け加えて、例えば、大阪での図式、大阪府知事大阪市との対立があったのところが、愛知県では、双方とも同趣旨の市長、知事が誕生したことでスムーズに進行する可能性があるわけです。
 まぁ、更に考えてみると、かつての自民党が与党の時も、行政そして議会を制圧して国家を運営していた時期もあったわけですから、構図としては別に珍しくはないのですね。
 そうすると、やはり政党が今回は否定されたことに意義があるのでしょうか?
 とにかく、強力な権限(支持)を名古屋市長は獲得したのですから、あとは、良い政策を実行できるかどうかですね、ここに来て良帝の善政を期待すると言うことになります。
 時々考えるのですが、ローマ帝国の共和制→皇帝制への移行の是非と少しかぶります。