人間の進歩について(小林秀雄・その他著)
本書は、小林秀雄氏の対談集、文春文庫版で読む。
古本屋で見つけたときの本書の状態は悪かったのだが、ちらと立ち読みしたら面白いかったので、買ってすぐに読む、投資金額は50円だ。
まぁ、対談相手がすごい、坂口安吾、正宗白鳥、湯川秀樹、三島由紀夫、岩田豊雄、田中美知太郎、江藤淳、安岡章太郎。
面白いのは、最初の2人、坂口安吾、正宗白鳥で、正宗との対談は、小林氏も出版を止めようとした経緯があるようだが、これに対し正宗が出版することを主張し、さらには、同時にこの対談の批判文も出したという老獪な事情もあったようだ、凄まじい世間である。
その2人の対談は、酒も入った勢いなのか、ここまで言ってよいのかなというところまで行っている、多分現在はこのような状況になった対談は出版されないことだろう、それが公表されているというところ、そこが凄いところだ。
そして、本書の中での秀逸は、湯川秀樹との対談であろう、評論と物理、本来かみ合わないところのだし、対談中、危うい状況になりつつあるところを持ちこたえている(編集で上手くしたのか?)。
その緊張は特筆すべきところで、非常に感嘆した。
小林氏の対談は他にも多く存在するらしいので、機会があればあれこれ読んでみたい。
古本屋で見つけたときの本書の状態は悪かったのだが、ちらと立ち読みしたら面白いかったので、買ってすぐに読む、投資金額は50円だ。
まぁ、対談相手がすごい、坂口安吾、正宗白鳥、湯川秀樹、三島由紀夫、岩田豊雄、田中美知太郎、江藤淳、安岡章太郎。
面白いのは、最初の2人、坂口安吾、正宗白鳥で、正宗との対談は、小林氏も出版を止めようとした経緯があるようだが、これに対し正宗が出版することを主張し、さらには、同時にこの対談の批判文も出したという老獪な事情もあったようだ、凄まじい世間である。
その2人の対談は、酒も入った勢いなのか、ここまで言ってよいのかなというところまで行っている、多分現在はこのような状況になった対談は出版されないことだろう、それが公表されているというところ、そこが凄いところだ。
そして、本書の中での秀逸は、湯川秀樹との対談であろう、評論と物理、本来かみ合わないところのだし、対談中、危うい状況になりつつあるところを持ちこたえている(編集で上手くしたのか?)。
その緊張は特筆すべきところで、非常に感嘆した。
小林氏の対談は他にも多く存在するらしいので、機会があればあれこれ読んでみたい。