110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

断章11~14

 断章11は、ここでは当時の時代性から「演劇」を取り上げているが、現代風に直せばフィクションとしての物語(ドラマ、映画、DVD・・・等々)は、ことさら恋愛の美とか快楽を強調して、人の思考に影響をもたらしてしまう、それが過分に影響を与えてしまうことへの警句だ。
 悪い方の例としては、小説を面白く読ませるために創造した犯罪方法が、現実の犯罪に結びついてしまうとか。

 断章12は、自分にもあてはまる、とかく、自分の好きなことを話して聞かせるのことは飽くことがないのだが、人の話を聞くのには忍耐が必要だ。

 断章13は、何だろう、他人のアラ(不幸)を見るのは好ましいということであろうか?
 それとも、人は、自分でも気づかない欲動をしてしまうということだろうか?

 断章14は、談話の極意でもあろうか、談話をすることで、自分の中にあった真実に気づくようなことがあると、そのような談話の相手を愛する(大事にする)ようになる。
 それは、相手のものを見せつけたのではなく、自分のものを見せてくれたからだ。
 なるほど・・・・そういう会話をTVから発見するのは難しいや。