雪沼とその周辺(堀江敏幸著)
本書は新潮文庫版で読む。
この著者は1964年生まれだから、最近の小説になる。
雪沼と言う鄙びた地方のとある町を舞台とする人情話であり、気軽に読める本だ。
7つの小編が集まっていてそれぞれ感慨深い、しみじみとした情緒のある作品で感動を覚える。
解説には、日本にはないところ、幸福なところと評している。
しかし、本作が、その感動的なところを切り取って、幸福感を読者に与えるとともに、その終わりを突然にするところに、この雪沼の将来の大きな不安を予感させているのではないかとも思う。
冒頭の、本日付けで閉店するボーリング場の話などもそうだが、作品全体に、緩やかに滅びていくものが思い浮かぶのだ。
そう、雪沼は、典型的な高齢化と過疎の町のように思うのだ。
そして、各編の気持ちの良い話の裏には、何か、とても悲しいことがへばりついているのだと思う。
まぁ、考えすぎかもしれないが・・・・
たまたま、読んでみた本だが、この著者の文章は好きだな。
この著者は1964年生まれだから、最近の小説になる。
雪沼と言う鄙びた地方のとある町を舞台とする人情話であり、気軽に読める本だ。
7つの小編が集まっていてそれぞれ感慨深い、しみじみとした情緒のある作品で感動を覚える。
解説には、日本にはないところ、幸福なところと評している。
しかし、本作が、その感動的なところを切り取って、幸福感を読者に与えるとともに、その終わりを突然にするところに、この雪沼の将来の大きな不安を予感させているのではないかとも思う。
冒頭の、本日付けで閉店するボーリング場の話などもそうだが、作品全体に、緩やかに滅びていくものが思い浮かぶのだ。
そう、雪沼は、典型的な高齢化と過疎の町のように思うのだ。
そして、各編の気持ちの良い話の裏には、何か、とても悲しいことがへばりついているのだと思う。
まぁ、考えすぎかもしれないが・・・・
たまたま、読んでみた本だが、この著者の文章は好きだな。