110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

文明論之概略(福沢諭吉著)

 本書は岩波文庫版で読む、そう105円(BookOff)さ。

 ちなみに良い本ですよね、なんと言うか、実利主義と言うか、論調が直接的で、しかも、理屈に傾くのではなく、体感した事が根にある。
 解説には高尚なことが書いてあったが、私は本書を「がたがた言わずに西洋の知識を早く導入しないと日本は植民地化されるぞ」というようなことだと思った。
 そして、本書がどの程度の影響を(当時)及ぼしたかはわからないのだが、ともかく植民地にはならなかった。
 でも、反対に振れすぎて、戦争をしてしまった。
 でも、植民地にはならなかった。
 でも、戦争してしまった。
 ・・・・・・(終わらないのかよ)そうか、なら、

 でも、その後、経済成長した。
 でも、中国にGDPで抜かれた。
 ・・・・
 それは、経済成長をやめたからだ。
 でも、政府はそんなこと今も言わないぞ。
 (年金基金の運用益が5.5%想定なんていう「夢」が公然と跋扈しているぞ)
 でも、そう言っておかないとと、寂しいぞ・・・!!
 (責任取らされそうだし)
 ・・・・まぁ、いろいろ作れそうだわ。  

 ということで、本書は、国力が目に見えて落ちてきている現在の日本とは関係なく・・・もない。

 そう、目の前に忍び寄る「脅威」に対して、どうするのかという指標は必要だと思う。
 だから、読んでも損はないような気はする
 
 しかし、たかが140年前の日本語を読むのに苦労するとは、しかも、漢字、仮名遣いは現代のものなのに、はて、自分自身の日本人度数を疑ってしまうのであった。