110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

パラドックスの社会学(森下伸也・君塚大学・宮本孝二共著)

 本書は新曜社1998年初版刊行のもの、私は2009年13刷のものを入手したので多分どこかの大学やら高校で社会学の入門テキスト(もしくは副教材)として利用されているものと思う。

 社会学にはパラドックスがつきものだ、福祉国家をめざせば財政が足りない、経済成長をめざせば人間関係は殺伐とする、あちらをたてればこちらがたたないのが世の習い、ならば、その良くわからん社会というやつをどうとらえていくのかという視点が、社会学という学問の肝心要だということではないか、と私は勝手に思った。
 しかし、パラドックスとして問題を相対化してしまうのは方便であるのだが、そうすると実際の問題、たとえば老人の介護問題にはどう回答を出すのか?
 それは統計的な手法ということになるのだろうか?
 何かしっくりこないな!