110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

レクサスとオリーブの木(トーマス・フリードマン著)

 本書は草思社2000年刊行のもの、グローバリゼーションという言葉は今もって良くわからない言葉だが、その草分けともいえる本書を読むとわかるかもしれないという感覚の読書。

 上巻を昨年の10月に読んだのだが、なぜか下巻を突然思い立ったように昨日読んだ。
 積んどいた本が崩れたときに、本書のあるページを折り曲げてしまったのがきっかけだ。

 肝心の「グローバリゼーションとはなにか」については、やはり良く分からなかった。
 本書を読むと「アメリカ教に改宗しなさいさもなければ不幸になりますよ」というメッセージを発しているように思う。
 ある意味現在の真実でもあるようだが、さて?

 違った角度から見て思ったのはね、このレクサスとオリーブはある意味弁証法でいうところの「正反」を示唆しているようにも思えるのね、それらを「止揚」するにはグローバリゼーションという手段があるということ。
 まことに麗しい。
 しかし、その弁証法ってやつは・・・・ねぇ!
 ヘーゲルは詳しくないので、こんなこと書くと専門家には怒られそうだが。

 まぁ、私は根っからの天邪鬼ですから。
 しかし、同じ骨組みの上に別の装飾をこらして「別物でござい」みたいな感覚にはちと辟易してしまう。

 という次第で、私は、オリーブに固執したいと思うのですよ。
 グローバリゼーションに乗れなくて、まぁまぁ貧乏であろうとも。
 おっと、貧乏はいまに始まったことではないか。
 てなわけで、おあとがよろしいようでございます。