110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

エッフェル塔ものがたり(倉田保雄著)

 本書は岩波新書1983年刊行のもの。

 先日、フリーマーケットをやっていたのであちこち覗いていると岩波新書を主に1冊50円で売っていた。
 聞くと本屋のデッドストックだったようで売上カードもついていたので「それも下さい」と言って10冊ばかり入手した(昔は岩波本は本屋の買い取りだったという話を思い出した、今はどうかな)。
 まぁ、そういう経緯だから今風のものはないのだが、その時に入手した中の1冊が本書。

 エッフェル塔のエッフェルが人名だということは実は知らなかった、優秀な技師でヨーロッパ各地に橋を建てたということだ。
 それが、フランス革命100周年の記念すべき年に行われた万国博覧会の目玉の一つとして企画された。
 エッフェル塔というと私は電波塔だと思っていたが当初は全然関係なかったわけだ。
 だから、建築後20年経ったら取り壊すつもりだったのだが、20世紀初頭のきなくさい時節に軍隊の無線通信に利用したら至極良好だったので延命したのだ。
 このエッフェル塔、実はすごい奴で、鉄の塊だからものすごく重いと思いきや、地面の受ける圧力は大人が椅子に腰かけたときの椅子から床に掛かる重さと同じくらいということだ。
 この辺は、エッフェルと言う人が橋梁の建設で培った知恵のたまものということになろうか。
 また、この塔の最上階にエッフェルさんは実際に住んでいたというから話は面白くなりそうではないか?
 大家は最上階ということだろうかね?でも他人に住居を貸していたわけではないけれども! 

 さて、そんなエッフェル塔は未だ健在だ。
 それだけでも凄いことだ。

 本書読んで楽しかったのだけれども、自分の感心が無いことについては本当に無知なんだわと反省。