110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

東京劣化(松谷明彦著)

 本書はPHP新書版。

 このところ、日本という国が衰退しているという印象を持っている。
 まぁ、ほとんどの人が気づいていることなのだろうが、ついぞ気づかなかった。
 ついでに、アメリカもどうもあやしいっていう本もあった(「これから世界はどうなるか(孫崎享著:ちくま新書)」)。

 なにげなくTVを見ていると何か平和で、もうどうでも良いような雰囲気だが、本書を読んで見ると、少子化対策よりも高齢化対策が重要だという話になる、それも、最後の牙城となるのではと思ってしまう「東京」が危ないというではないか?
 まぁ、こういう話には反対意見もあろうが、要は、現在の日本は、20世紀に瞬間的にアメリカさえ追い詰めそうになった(あの)日本はすでに無いということ、その幻想を払拭して、出産率を上げるや生産性を上げるということよりも、だまって時間が過ぎれば必ず訪れる高齢化対策について、恥も外聞も無く取り組まないと、このままでは間に合わなくなって、ひどい目にあうだろうって、そんな感じだね。

 随分古いものだが「犬神」という漫画があったが、あんな風に孤立しつくすのも一つの解決策かもしれないね。
 日本には、国内固有の問題もあるが、このまま中国が順調に経済成長すれば、いずれ別の観点から取り組まねばならない外的問題は発生するかもしれないね。