トニオ・クレーゲル/ヴェニスに死す(トーマス・マン著)
トーマス・マンの著作を発見するのには結構骨を折った。
中小規模の書店では置いてないのだ、最後は古本屋で発見した。
トニオ・クレーゲルは、詩人として成功する、しかし、何かに満たされないものがあって悩む。
ある時、リザヴェータ・イヴァーノヴナとの会話の中で「迷った俗人」という言われ、それに触発され、成人するに当たって飛び出してきた、故郷を訪れる。
そこで、過去の親友の姿を見て、自分の愛したものが「幸福で平凡な人たち」に向けられていた事に気づくというストーリーだ。
何か、大きな「ヤマ」があるわけでもない作品だが、却って、その「なんでもない」ところに感じ入るところがある。
しかも、偶然だが、この作品の中で、ショーペンハウアー「意志と表象としての世界」という言葉が出てくる。
解説を読むと、トーマス・マンは、ショーペンハウアーの影響を受けているようだ、しかし、作品全体としては、そのような色は見えない。
自分の本当になりたい姿と、それになれない自分との間の葛藤について考えさせてくれた。
中小規模の書店では置いてないのだ、最後は古本屋で発見した。
トニオ・クレーゲルは、詩人として成功する、しかし、何かに満たされないものがあって悩む。
ある時、リザヴェータ・イヴァーノヴナとの会話の中で「迷った俗人」という言われ、それに触発され、成人するに当たって飛び出してきた、故郷を訪れる。
そこで、過去の親友の姿を見て、自分の愛したものが「幸福で平凡な人たち」に向けられていた事に気づくというストーリーだ。
何か、大きな「ヤマ」があるわけでもない作品だが、却って、その「なんでもない」ところに感じ入るところがある。
しかも、偶然だが、この作品の中で、ショーペンハウアー「意志と表象としての世界」という言葉が出てくる。
解説を読むと、トーマス・マンは、ショーペンハウアーの影響を受けているようだ、しかし、作品全体としては、そのような色は見えない。
自分の本当になりたい姿と、それになれない自分との間の葛藤について考えさせてくれた。